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鉄(鋼)ワークバリ取りの課題に「自動化」で応える|FINESYSTEM発の特許技術について

鉄(鋼)ワークバリ取りの課題に「自動化」で応える|FINESYSTEM発の特許技術について

鉄素材の部品やワークを熟練工が一つひとつ仕上げている企業様も多いのではないでしょうか。 重く硬いワークに向き合いながら、現行の仕上がり精度を落とさず、その“職人技”を次世代へどう継承するか…、そうお考えの企業様も少なくないと思います。 本記事では、“鉄のバリ取り”ならではの課題(硬度ゆえの工具摩耗や火花対策、作業者の負担増など)から、それらを解消するかもしれない「バリ取り自動化」について、詳しく解説していきます! そもそも:「鉄製品のバリ取り」で起こっている課題 【素材面】鉄が生む“しつこい”バリが、熟練工の作業量を増やす 鉄(炭素鋼・合金鋼を含む)はアルミなどと比べて硬度が高く、切削中に発生したバリが母材と強固に“一体化”しやすい性質があります。工具が逃げるたびに生じる「押しつぶされたまま残るバリ」は、単にエッジに残るだけでなく微細なクラックの温床となり後工程の強度トラブルを引き起こす要因にもなります。 また鉄は加工時の発熱が大きく、刃先が高温高荷重にさらされるため、「工具摩耗の進行→切れ味低下→バリ発生量の増加」という悪循環が起こりがちです。 さらに酸化被膜(ミルスケール)が付着したまま切削するとスケールとバリが複合化し、通常の面取り工具では除去しきれない“二層構造バリ”が残ることもあります。 こうした鉄特有の頑固なバリが加工現場の大きな課題となっています。 【精度面】工具摩耗・熱変形で「サイクルタイム厳守」が難しい アルミと異なり、鉄のバリ取りでは工具の摩耗度合いが仕上がり品質に直結します。少しのダレでもエッジに段差や残留バリが生じやすいため、 工具交換タイミングの見極め 加工熱によるワーク寸法の微妙な伸縮補正 「冷却・潤滑」の最適化 といった管理が一つでも崩れると、即"寸法ばらつき”として出てしまいます。 さらに高張力鋼やステンレスなど鋼種が混在するラインでは、硬度や熱伝導率の違いにより設定パラメータを細かく切り替える必要があり、段取り替えの頻度増→歩留まり低下を誘発するリスクもあります。 結果として計画的なサイクルタイム遵守と量産対応のバランスを取ることが難しく、生産計画の乱れにつながりやすいという課題が存在しています。 【人材面】“職人技の継承”が間に合わない 特に鉄のバリ取りは火の粉・騒音・重量物ハンドリングが伴うため、若手から敬遠されがちです。 結果、熟練者の高齢化と若年層の人手不足が同時に進行しており、属人的な手仕上げノウハウが十分に伝承されないまま埋もれてしまうケースが増えています。 また当社(FINE SYSTEM)が開発するような「バリ取り自動化システムの導入」を検討される企業様も増えてはきましたが、「ロボットのプログラムを最適化できる人材がいない」という抜本的な人材面の課題もあるのです。 高い精度が求められる鉄ワークの例 上で挙げたような課題を抱えつつも、鉄製品は以下のような「高い精度を求められるワーク・製品」を製造するケースが多いです。必要とされる技術も踏まえて、詳しく見ていきましょう。 自動車・建機の駆動系部品 主に車のギアやクランクシャフト、インジェクションノズルなど高荷重下で噛み合う部品では、わずかなバリが歯面圧や潤滑油膜を乱し、早期摩耗や騒音発生につながります。 しかも鉄バリは硬度が高いため、運転中に剥離すると相手材を引っかき、異常摩耗を加速させるリスクがあります。 鉄道・発電タービン関連部品 車輪フランジやタービンブレード基部のように高速回転・高温環境で使用される鉄系部材では、バリが疲労亀裂や振動源となり、長寿命設計を阻害します。 表面硬化処理を行う前にバリを除去しないと処理ムラが生じ、寿命予測が大きく外れる恐れもあります。 油圧・空圧バルブ/産業ロボット関節部 鋳鉄やダクタイル鋳鉄で成形される流路・シリンダブロックは、鋳巣の縁に鋭利なバリが残りやすく、シール面を傷付けて内部リークを誘発します。 鉄バリが流体に混入すると異物噛み込みによるステッキング現象※を招き、ロボットの停止や建機の作動不良につながりかねません。 ※本来分離しているべきものがくっついてしまう・絡んでしまう現象のこと 医療・精密測定機器のステンレス部品 特に手術器具や精密治具ではバリは切創・感染の直接要因になりますので、特に細心の注意を払う必要があります。 近年は鉄がそのまま使用されるというよりも、「硬質ステンレス鋼」などが使われるようになりましたが、これらの研削熱で酸化皮膜が厚くなるため、機械的なみがきだけでなく電解やブラストの組み合わせで完全除去する必要があります。 このように鉄ワークは精密さが求められるワークが多い上に、硬度・発熱性、ときには磁性といった素材特性が、バリ残しの原因をつくってしまうのです。 これらの課題を抜本的に解決するために「バリ取りの自動化」をご検討いただく企業様も増えてきました。ではなぜまだ業界的に“完全自動化”が進んでいないのでしょうか? ここからさらに詳しく解説していきます。 なぜ鉄バリ取りは「完全自動化」が進まない? 理由1:精度面の心配(導入後に「精度が低い…」となりそう) 上でも解説した通り、鉄・鋼製品はサイクルタイム改善よりも「精度を担保すること」が最重要です。 従来の産業用ロボットは、ティーチングした軌道をトレースするだけなので、部材の板厚ばらつきや、溶接後の熱歪みといった微妙な寸法変化への追従が苦手でした。その結果、多くの工場では自動化していたとしても、 粗削り:ロボットで大まかに削る 仕上げ:職人が最後に、手ヤスリやエアグラインダで微細バリを除去 という「ハイブリッド運用」がほとんどです。 理由2:そもそも「ロボットを動かす人材」がいない 鉄用バリ取りでは切削条件の“窓”が狭いため、回転数・送り量・潤滑量を細かく合わせないと工具摩耗が一気に進みます。ティーチングも単に座標を教えるだけでなく、「どこでどれだけ押し付けるか」「回転数をどのタイミングで落とすか」といったプロセスデータまで調整する必要があります。 ここで問題になるのが、“ロボットと金属加工の両方を理解した人材”の不足です。 導入初期:軌道の設定・力制御の最適化・安全柵のレイアウト 設計稼働後:工具摩耗や材質変更に応じたパラメータ微調整、突然のセンサ汚れへの対応 これらを社内で完結できない場合、「ベンダーに連絡→技術者派遣→再調整」という流れになり、「ラインが止まる=生産性が下がる」リスクが出てきます。 実際「自動化したフロー(マシン)を調整できずに手戻りした」という声もよく聞きます。 関連記事:『「人件費+導入コスト」で試算する|バリ取り自動化の投資対効果を解説!』 FINESYSTEMの答えは、 熟練工レベルの「バリ取り自動化」の開発! そもそも熟練工がロボットに勝る理由は、“己の感覚”を作業に落としこめること。当社はバリ取りロボット最大の課題である「空振り・えぐり」をゼロにするためには、ロボットにも”感覚作業に近い動き”をさせることが重要と定義づけました。 そこで設計・開発したのが、FINESYSTEM特許技術である「独自のエアフロート機構」です。 独自エアフロート機構搭載、『AFシリーズ』の特徴 当社が開発したエアフロート機構の最大の特徴は、圧縮エアで工具の押し当て力(フロート力)を制御しつつ、ホルダー内部に「複数ボールガイド(特許技術)」を採用することで、刃先をワーク形状に滑らかに追従させられる点にあります。 この技術により、「ここからここまで削る」という最低限のティーチング(教示)を行うだけで、まるで熟練工の手首のように工具が伸縮・傾動し、複雑な鉄部品の形状にも自在に対応したバリ取り動作が可能となりました。 そのため、 空振り・えぐりをゼロに: バリの削り残しも製品の削り込みも一切発生しない、高精度なバリ取りを実現します。 フロート力を常に一定に保持: 常に安定した力で加工できるため、部位ごとにスプリングを交換する必要がありません。 サイクルタイム短縮: ティーチング(教示)点数を削減することで作業効率が大幅に向上し、自動化セル全体のサイクルタイムも短縮します。 健康障害リスク低減: 作業者を危険なグラインダー作業から完全に解放し、手作業による腱鞘炎や粉じん障害などのリスクを大幅に低減します。 上記のような従来ロボットでは「不可能」とまで言われた鉄部品バリ取りの完全自動化を実現しました。 その他の作業も「完全自動化」を実現! バリ取り作業はもちろん、ロボットを利用する上で欠かせない、 フロート圧の変更 工具(ツール)交換 これらの作業も、電空レギュレータやATC(工具自動交換システム)を用いることですべて自動化。これにより“ロボットそのものの操作”さえも人の手を一切介入させない、本当の意味での「バリ取り完全自動化」を実現させました。 その他「サイクルタイム向上」や「労災リスク」も低減! 当社製品を導入いただいたお客様の中には、手直し削減によるサイクルタイム向上や、労災リスクが大幅低減したという声もいただいています。 実際にいただいた企業様の声 バリ取り工数を約83%削減 1ワークあたりのバリ取り作業時間を24分から4分へ短縮した事例があります。大幅な工数削減により、生産性が飛躍的に向上しました! 生産ラインの効率改善 1人で2台のバリ取りロボットセルを担当できるようなったため、人員あたりの生産性が向上しました! 健康障害リスクの大幅低減 腱鞘炎や塵肺症などの症状を訴える社員数が0になりました! 鉄をはじめ「アルミ・合金・ダイキャスト」も可能! まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください! 本記事でご紹介した通り、当社は「以前、自動化に挑戦したものの諦めてしまった…」という企業様の声を踏まえ、鉄バリ取り自動化の課題解決に向けて日々研究・開発を重ねてまいりました。そのため、 進化したロボットに興味はあるけれど、また同じ結果にならないか心配… 自社の鉄製品のバリ取り、本当に自動化できるの? といった不安をお持ちでしたら、ぜひ実際の「お客様の製品・ワーク」を使用した事前トライをご検討ください。 実際に加工した際の仕上がり品質はどうか、サイクルタイムをどのくらい短縮できるか。こうしたポイントも含めて最適な解決策をご提案いたします!

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鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介

鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介

鋳造・鋳鉄ワークにおける「切断」とは? バリ取りにおける「切断」とは、鋳造製品の湯口(原料の流し込み口)部分に残る“突起”を切断することなどを指します。 本記事では、バリ取り自動化の第1フェーズ「切断」で使用するツールについて詳しく解説していきます。 切断ツールの種類 まずは切断で使用されるツールについてです。 切断は「削る」というよりもワークそのものをばっさりカットしますので「大型刃物」のようなツールが使用されます。詳しく見ていきましょう。 1. ダイヤモンドディスク 表面にダイヤモンド砥粒が付いた研削ディスクで、主に鋳鉄・鋳鋼などの硬い素材の切断に用いられます。   ただし切断中に過熱や振動が発生するため、鋳鉄よりも柔らかいアルミ鋳造素材には、次に紹介する「チップソー」が利用されます。 鋳鉄とアルミダイキャストの違いについては、こちらで詳しく解説しています。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 2. チップソー チップソーは先端に「超硬チップ」が取り付けられた丸ノコギリ式のツールです。 丸ノコギリが高回転するため金属の切断に向いている上、ダイヤモンドディスクのような発熱も少なく、アルミダイキャスト等のワーク切断で利用されます。 ◯ チップソーの構造 3. 切断砥石 切断砥石は、砥石の円周部で金属をカットするディスクカッターです。 高速回転によって大きな切断力を発揮し、厚みのある金属にも対応できるため、大量生産ラインにも適しています。 ただし摩耗が激しいため、定期的な交換・管理が必要になります。 4. 超音波カッター 超音波カッターはツール先端の刃物を微振動させることで、切断を行います。主な切断ワークは「樹脂製品」で、上で紹介したような工具では切除が難しい際に利用されます。 ◯ 切断ツールと対応素材   アルミ製品 (ダイキャスト含む) 鋳鉄 ステンレス 樹脂・ゴム 砂型 ツール ダイヤモンドディスク - 〇  - - - チップソー 〇 × × - - 切断砥石 △ △ △ △ - 超音波カッター × × × 〇(ゴムは×) × 「切断自動化」の注意点 ツールは消耗品 切断ツールは「消耗品」ですので、定期的な交換が必要です。 また消耗具合もワークの特徴や運用方式によっても異なりますので、交換頻度は運用してみないことには分かりません。 “高トルク”が必要 特に金属切断の場合は、ツールの性能はもちろんマシン側のトルクと剛性も必要です。 バリ取りの自動化では「切断 〜 仕上げ加工」までを“バリ取り”と呼んでいますが、切断で必要なトルクと、微細な仕上げを行う際のトルク出力は“全く”異なります。 ですので基本的には、 切断用ロボット 荒加工ロボット 仕上げ加工用ロボット と、必要なトルク出力に合わせた「複数のバリ取りマシン」を導入いただく必要があります。 FINESYSTEMの「AFシリーズ」なら“切断〜仕上げ”まで1台で完結! バリ取りでは通常、「切断」「荒加工」「仕上げ」の工程毎に専用機を用いたり、部分的に職人が手作業で加工を行うのが主流ですが、当社システムでは全加工工程を”ロボット”で完結。 ボトルネックとなっていた加工工程をシームレスに自動化することで、人的コストの削減だけでなくサイクルタイムの大幅短縮を実現します。 また実際の「お客様の製品・ワーク」を利用した「事前トライ」を承っております。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい短縮できるのか? なども踏まえて解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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鋳造バリ取りの自動化について|従来の課題から解決策まで詳しく解説<!--011公開用-->

鋳造バリ取りの自動化について|従来の課題から解決策まで詳しく解説

鋳造バリとは 鋳造製品とは、金属を溶かし、特定の形状の型に流し込んで冷却・固化させることによって作られる製品です。この製造方法は、複雑な形状や大きな製品を作るのに適しており、様々な産業で利用されています。例えば、自動車の部品、機械の部品、建築資材などです。 鋳鉄(ちゅうてつ)製品のバリ取り 鋳鉄製品とは、鉄を主成分とする合金を高温で溶かし、型に流し込んで成形した製品です。鋳造過程で型合わせの不具合、型の損耗や損傷による隙間、冷却・収縮の不均一などによって、型からはみ出た部分がバリとなります。 ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り ダイキャスト製品とは、主に亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの非鉄金属の合金を高温で溶かした状態で、高速・高圧で金型に流し込んで成形した製品です。ダイキャスト製品は、鋳造法の中でも特に精密な成形が可能ですが、型合わせ不具合やかじり、成形機の選定ミスなどによってバリが発生することがあります。 ダイキャストについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 鋳鉄製品、ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り バリは意図しない突出部や余分な部分のことで、組み立て工程でのケガや、組み付け不良など、さまざまトラブルの原因となるため、鋳鉄製品もダイキャスト製品も基本的には除去が必要です。これらのバリは、工具を使った手作業や工作機械などによる機械加工によって除去します。 鋳造バリ取りが抱えてきた課題 鋳造製品というのは、型を使って成形される大きな製品が一般的で、具体的なものでいえば「自動車の車体パーツ」などが挙げられます。 鋳造製品は製品の品質を守るためにも正確なバリ取りが要求されるのに加え、金属の強度や製品形状など、そもそも「バリ取り作業が大変」という2つの課題がありました。また従来の鋳造品のバリ取りは道具こそ使用するものの、基本的には手作業で行われてきました。 これにより、バリ取り精度は作業者の技術や経験に大きく依存してしまいますし、手作業による時間効率の悪さも生産性の低下を招いていました。 そこで近年では、バリ取り作業そのものを機械(ロボット)に置き換える動きが主流となってきているのです。 ロボットの導入”だけ”では不十分 FINESYSTEMが辿りついた、独自の「バリ取り理論」 近年、鋳造バリ取り作業は、ロボット導入による自動化によって、手作業でのバリ取りから大きく効率化されるようになりました。しかしバリ取り自動化というのは、質の高いロボットの導入はもちろん、バリ取りのためのツール選定やロボットティーチング(プログラミング)など、あらゆる項目が100%理想の状態となって、ようやく手作業に勝る品質に迫りさらに効率化を実現できるのです。 例として、当社がツール選定や加工条件、ティーチング(プログラミング)を最適化することによりバリ取り品質を改善し加工時間を短縮できた事例がございます。 当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントで他社がバリ取りを自動化したお客様より、目標のバリ取り品質や加工時間を達成できないとご相談をいただきました。当社の作業者がお客様の自動バリ取り機のツール選定、加工条件、ロボットティーチングを修正しました。 このように当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントと最適なバリ取り条件を提供することにより、加工時間を約30%短縮しながらバリ取り品質についてもお客様より合格の判断をいただくことができました。 当社では商品単体の販売だけではなく、ロボット導入から始まり、ツール選定や加工条件、ティーチング作業までをすべて一貫して提供することで、これまで難しいとされてきた「鋳造製品のバリ取り自動化」において、非常に高い精度・生産性を実現できるようになったのです。 当社のバリ取り自動化におけるこだわりについては、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『「バリ取り自動化」に革命を|FINESYSTEMのバリ取りシステム開発について』 FINESYSTEMなら、バリ取り自動化における 導入からティーチングまで一括サポート! これまで鋳造製品のバリ取りをロボットで自動化するためには、ロボット設置やロボットティーチング(プログラミング)などの専門的な知識のある人材が必要とされてきました。 そのため、バリ取り自動化を前向きに検討されている企業の中でも、 自社でできるかわからない… 導入後のプログラミング(ティーチング)ができる技術者がいない… ロボットに熟練工レベルの仕上がりが再現できるのか不安… などのお悩みから、導入を諦めてしまう企業様も少なくありません。 FINESYSTEMでは、ロボットを活用したバリ取りに関するあらゆる自動化で、お客様のお悩みを解決し生産性向上のお手伝いをします!「無償バリ取りトライ」も行っており、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから

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金属バリ取りはなぜ難しい?理由や実際の「バリ取り方法」を解説<!--113公開用-->

金属バリ取りはなぜ難しい?理由や実際の「バリ取り方法」を解説

そもそも「バリ取り」って何? バリとは、金属加工や樹脂(プラスチック)加工の過程で発生する、突出部や余分な部分を指し、一般的には不規則で鋭角な形をしています。また金属の鋳造や樹脂の射出成形のような「型」を利用した加工においても、バリは発生します。 このときのバリの発生原理としては、鋳造や成形中に型の合わせ目や部品と型の間隙から材料が漏れ出し、その部分が固まり、型などの合わせ目に沿った形状のバリとして現れるのです。   <金属の切削加工バリとアルミダイキャストの成形バリの例> 切削や成形の他にも溶接や表面処理などさまざまな場面でバリは発生しますが、部品の精度向上・利用者へのケガ防止などのためにも、必ず取り除くべき存在とされているのです。 発生したバリを除去する工程を「バリ取り」といいます。 下記記事では「バリ取り」についてより詳しく解説していますので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『バリ取りって何?「バリ」の発生原因から行う理由・方法まで詳しく解説!』 金属のバリ取りが難しい「5つ」の理由 ①:他素材と比べて「硬さ・強度」が高いから 金属の「硬さ」「強度」は、金属バリ取りを難しくさせる大きな要因です。 特に、硬度が高い鋼やチタンなどを含む合金の場合、一般的なヤスリなどの工具では簡単には削除できない固いバリが形成されることがあります。 また、金属の硬度によっては、工具の摩耗が激しくなり、頻繁な交換が必要になることもあるのです。 ②:「バリの種類」がさまざまだから 金属製品は加工方法によってそれぞれ異なる種類のバリを生じます。 例えば鋳造であれば、金属が型に流し込まれる際、型の細かい隙間から微細なバリが生じ、これらのバリは非常に小さく、取り除くのに工夫が必要です。 また切削では、刃物や砥石が素材を削り取る際にバリが生じることがあり、形状が複雑なバリが発生しやすいです。 このように金属製品の「加工方法・製造過程の違い」によって、さまざまな形状のバリに対応していかなければいけないのです。 ③:「精度・品質」の要求値が高いから 金属製品はその強度から、自動車部品や医療器具などの精密機器の製作にもよく利用されます。 当然これらは「精密機器」なわけですから、バリの削り残しはあってはならず、確実にバリを取り除かなければいけません。 もちろん、バリの削り残しは「製品の安全性」にも直接関係するため、上記のような精密機器の場合では、微細なバリひとつが人間に被害をもたらす場合すらあるのです。 そのため、バリ取り作業も非常に慎重に行う必要があり、作業者の経験や熟練の技術が不可欠となってくるのです。 ④:バリ取り技術に限界があるから バリ取りにもさまざまな方法がありますが、もちろんそれぞれ、バリ取りできる範囲には限界があります。 手作業によるバリ取りであれば、機械では難しい作業ができますが、非常に労力がかかり、精度も「作業者の技術」に大きく依存する上、大量生産には向いていません。 機械によるバリ取りであれば、製品形状の変化などに対して柔軟な対応が難しく、細かいバリや複雑な形状のバリの除去が困難です。 このように目的や製品に応じた適切なバリ取り方法を選択することが、金属バリ取りを難しくしている要因でもあるのです。 そのため近年では、バリ取り機を「ロボット」に置き換え、バリ取りの自動化を行っている企業も増えつつあります。 ⑤:バリ取り自体が「危険な作業」なため 手作業によるバリ取りでは、切削工具(ベルトサンダー、ハンドリューター、ヤスリ)などが使用されますが、バリや工具で手を切るなど、作業者が怪我のリスクを伴います。 研磨材を使用したバリ取りでは、微細な粉塵が発生することがあり、これが呼吸器系の健康問題を引き起こす可能性もあるわけです。 そのため「効率と安全のバランス」を取りながら、バリ取り品質を確保することが、バリ取り工程における大きな課題となっているのです。 下記記事では、金属とあわせてバリが発生しやすい「樹脂(プラスチック)バリ」の特徴について詳しくまとめていますので、金属バリについてお悩みの方は、下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『樹脂(プラスチック)バリ取りはなぜ難しい?樹脂向けの「バリ取り方法」を解説』 金属のバリ取り方法とは? 金属製品のバリは、樹脂などのバリと比べて硬いため、より丁寧にバリ取りする必要があります。 ここからは金属製品のバリ取り方法について、詳しく解説していきます。 手作業によるバリ取り 手作業工具(やすりやスクレーパー、研磨ベルトなど)を使った、最も一般的なバリ取り方法です。 人の手で直接除去するため、確実にバリを取り除ける反面、人件費や出来栄えが「作業者の腕」次第で変わってきてしまうのがデメリットといえるでしょう。 機械によるバリ取り マシニングセンタや複合旋盤などの機械に、カッターやブラシなどを取り付けてバリ取りする方法です。機械によるバリ取りでは、品質にバラツキがなく効率的にバリを除去でき、全体の加工時間を短縮できるメリットがあります。 一方で、一台で「すべてのバリ取り」ができるとは限りませんので、いろいろな種類のバリ取り機を導入しなければならない、といったデメリットもあります。 ロボットによる自動バリ取り 近年では、ロボット技術を利用した「バリ取りの自動化」を行うケースも多くなってきました。 これまでロボットを使ったバリ取りというと、大掛かりな機械の導入が必要なことが一般的でしたが、小型ロボットを使用すれば、大掛かりな設備準備の必要もなく、経済的にバリ取りを自動化できるようになりました。 またこれまでのバリ取り機では、製品形状に追従しないため熟練工の手作業によるバリ取りと同等の品質を提供することが難しいという課題がありましたが、近年では技術進歩により、ロボットによるバリ取りでも、「熟練工の技」に匹敵する品質を実現できるようになってきたのです。 関連記事:『バリ取りロボットで作業を自動化!導入費用やメリットまで詳しく解説!』 参考記事:『金属加工の「バリ」とは?発生原因やバリ取りの方法、抑制のコツを解説|さくさく株式会社』 FINESYSTEMの「バリ取り自動化」技術で 金属製品のバリ取りに大きく貢献! 本記事でも解説した通り、金属製品のバリ取りは、ミリ単位の削り残しや、金属独自の「硬度」にも対応すべく、基本的には手作業で行われるのが一般的でした。 しかし近年では、バリ取り工具やバリ取りロボット技術の進歩により、金属のような硬い材質であっても、ロボットによるバリ取りの自動化が行えるようになりました。 また、バリ取り自動化を前向きに検討されている企業の中でも、 自社でできるかわからない… 導入後のプログラミング(ティーチング)ができる技術者がいない… ロボットに熟練工レベルの仕上がりが再現できるのか不安… などのお悩みから、導入を諦めてしまう企業様も少なくありません。 FINESYSTEMでは、ロボットを活用したバリ取りに関するあらゆる自動化で、お客様のお悩みを解決し生産性向上のお手伝いをします!「無償バリ取りトライ」も行っており、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい 導入から保守まで全部お任せしたい 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから 下記記事では、FINESYSTEMの自動バリ取りの品質が高い秘密「フローティング機構」について詳しく解説していますので、バリ取りロボットの導入をご検討中の方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください! 関連記事:『フローティング機構とは|バリ取り自動化に向けて知っておきたいこと』

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