blog

バリ取り自動化の手引き!バリ取り機の「構成パーツ」を徹底解説!

バリ取り自動化ロボットは、さまざまなパーツが組み合わさって成り立っています。

しかし、

  • そもそも「ロボット」を買うだけで良いのか?
  • ロボットの他にどのような部品が必要なのか?
  • 消耗品やメンテナンスの目安は?

など、具体的な情報がネット上にはあまりないのも現状です。

そこで本記事では、バリ取りロボットの導入を検討している方に向けて、そもそもの構成パーツや、それらの導入・交換コストなどをわかりやすく整理しました。

バリ取りロボットの構成パーツは3つ

バリ取りロボットは、大きく分けて以下3つのパーツで構成されています。

  • ロボット本体
  • バリ取りホルダ
  • バリ取りツール

①:ロボット本体

▲日本初 高トルク型エアフロートアタッチメント搭載ロボット

いわば人間の「脳や腕」にあたるロボットそのもの(本体)です。

主に「多関節アーム(腕の部分)」と「制御装置(脳の部分)」で構成されており、まず制御装置がティーチングポイント(教示点)を覚え、アームに正確なバリ取り箇所を伝えます。

そして​多関節アームがそれに沿って動くことで、さまざまな形状のワークのバリ取りが可能になります。

②:バリ取りホルダ

ホルダは、人間でいう「手首・指先」の役割を担います。

リジッド機構やバネ機構、最近ではフローティング機構など、さまざまなホルダが登場しており、バリの高さやワーク位置の誤差を吸収し、バリ取りの精度と安定性を向上させています。​

​​また、「ホルダ=手首の動き」と例えられるように、“熟練工のような仕上がり”を実現できるかは、このホルダの性能によって大きく左右されます。

つまり、バリ残しやえぐりのない熟練工の業をロボットで再現するには「ホルダの選定」が最も重要になってくるわけです。

ホルダの重要性についてはこちらをご覧ください。

関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!

③:バリ取りツール

バリ取りツールはホルダの先端につけるパーツで、実際にバリを除去するための工具のことです。

たとえば、超硬ロータリーバー、エンドミル等の刃具、ブラシや砥石、フラップホイールなどがあり、バリ取りを行うワークや素材によっても異なります。

また、バリ取りツールは消耗品ですので、定期的に交換が必要です。

トータル費用(導入コスト)はどれくらい?

上記を踏まえ、バリ取りロボットをご導入いただく場合、トータル費用はおよそ「700万円から」が相場です。

価格だけ見るとかなり大きな費用に感じてしまうかもしれませんが、作業者数人分の作業をロボット一台で完結させられると考えると、自動化ロボットの導入による“費用対効果”は非常に高いといえます。

「消耗品交換」も定期的に発生する

また、導入後の発生コストとしては、主に「消耗品の交換」が挙げられます。

本体導入コストを踏まえた、費用相場についてはこちらから。

関連記事:『バリ取り作業を自動化!バリ取り機械の導入コストや具体的なメリットまで解説!

コスト面を踏まえた導入メリット

1. 作業効率の向上

人手作業に比べてバリ取り速度が向上し、サイクルタイムを短縮できる。(生産ラインのサイクルタイムが「1/6」まで削減できた事例も)

2. 品質の均一化

手作業だとどうしても起こってしまう問題(疲れやムラなど)がなく、一定の仕上がりを保てるようになる。

3. 「熟練工離れ」対策

“熟練工頼り”だった工程をロボットに置き換えることで、作業者の負担軽減と技術継承が実現。

注意したいポイント

消耗品の継続使用による「加工精度」の低下

摩耗した工具を使い続けることで、不良品の生産率が増加。

ワークごとに消耗スピードも異なるため、定期的に様子を見て、定期交換のルール化を推奨。

操作・ティーチング担当者のスキル不足

ツール、加工条件、ロボットティーチングが不適切で、最適なバリ取りができないケースも。

導入にあたり専門の技術担当者の配置がベスト。

FINESYSTEMなら、バリ取り自動化における
導入からティーチングまで一括サポート!

バリ取り自動化を前向きに検討されていても、トラブル事例で紹介したように「何かが起こったとき、対応できないな…」とお考えの企業様も、これまで多くいらっしゃいました。

FINESYSTEMでは、導入サポートから、その後のティーチング、万一のトラブル対応まですべてサポート。

導入前の「バリ取りトライ」も行っていますので、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。

  • バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない
  • 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい
  • 導入から保守まで全部お任せしたい

上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せください!

関連記事

ツールの種類で“仕上げ精度”も変わる!「バリ取り自動化用ツール」について解説

ツールの種類で“仕上げ精度”も変わる!「バリ取り自動化用ツール」について解説

「仕上げ加工」とは バリ取りにおける「仕上げ」とは、ワークを納品物として仕上げるための最後の加工工程です。 微細なバリを取り除くのはもちろん、ワーク角をなくす「面取り加工」も仕上げ加工の一環です。 本記事では、バリ取り自動化の最終フェーズ「仕上げ加工の自動化」で使用されるツールについて詳しく解説していきます。 仕上げツールの種類 まずは仕上げで使用されるツールについてです。主に下記の2つを使用します。 超硬ロータリーバー 軸付砥石 それぞれ詳しく見ていきましょう。 1. 超硬ロータリーバー 超硬ロータリーバーは回転工具の先端に取り付けて使用する工具です。回転する刃先で被削材の表面を削ることでバリを取り除きます。 超硬ロータリーバーは回転する刃先で被削材の表面を削りながら形状を整えるもので、主にバリ取り作業や重研削、仕上げ加工などの作業に使用されます。 ロータリーバーの形状を選定することで、バリの切削をはじめ加工目的や用途、製品形状に応じて効率的な仕上げを可能にします。 ◯ 超硬ロータリーバーでの加工例 筒状ワークの内径加工 波状ワークの面取り加工 「面取り加工」についてはこちらをご覧ください。 関連記事:『面取り加工って何?「C面・R面・糸面取り」の違いまで詳しく解説!』 2. 軸付砥石 軸付砥石はロータリーバーよりも滑らかな仕上げが可能な回転式砥石です。 きめ細かなバリ取りはもちろん、面取り加工の中でも、角に丸みを帯びせる「R面取り加工」などを行う際にも利用されます。 ▲鋳鉄のパーティングライン加工の様子 仕上げ加工の注意点 ツールは消耗品 当然ですが、仕上げ加工用のツールは「消耗品」ですので、定期的な交換が必要です。 また消耗具合もワークの特徴や運用方式によっても異なりますので、交換頻度は運用してみないことには分かりません。 詳細なティーチングが必須 ▲波状ワークのティーチングポイント(31点) 仕上げ加工はワーク形状に倣う必要があるため、詳細なティーチングポイント(教示点)の設定が求められます。ティーチングポイントが多いほど高精度な仕上がりになりますが、その分サイクルタイムは落ちてしまいます。 また、きめ細かに設定しすぎると、イレギュラーな形状のバリに対応できず「削り残し」が発生してしまうため、ちょうどいい塩梅のティーチングポイント数に抑えることが重要となります。 FINESYSTEMのエアフロート式バリ取りアタッチメントは、独自のエアフロート機構で工具がワークに追従するため、極めて少ない教示点で高精度な加工を可能にしています。 【特許取得】フローティング技術で、 バリ残し・えぐりゼロの“倣い加工”を実現!   本記事でも紹介したように、バリ取りはたとえ同一ワークであっても「異なるバリサイズ」が必ずあります。 FINESYSTEM独自開発のエアフロート機構(特許取得)は、あらかじめバリサイズにあわせたフロート圧を電空レギュレータにて可変制御が可能です。レギュレータの調整による「バリ取り条件の簡易変更」を可能にしました。 さらに軸元に「複数ボールガイド」を使用することで、製品形状のバラツキにかかわらず、空振り・えぐりの発生ゼロを実現。製品形状にバラツキがあっても補正(教示修正)なしで、熟練工のような“素早く・滑らかな加工”ができるようになりました。 ▲波状ワークでティーチングポイント「4点」を実現 また当社では実際のお客様の製品・ワークを利用した「事前トライ」を承っておりますので、 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい短縮できるのか? 導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて解決策をご提案いたします。まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

詳しく見る
バリ取り自動化の手引き!バリ取り機の「構成パーツ」を徹底解説!

バリ取り自動化の手引き!バリ取り機の「構成パーツ」を徹底解説!

バリ取り自動化ロボットは、さまざまなパーツが組み合わさって成り立っています。 しかし、 そもそも「ロボット」を買うだけで良いのか? ロボットの他にどのような部品が必要なのか? 消耗品やメンテナンスの目安は? など、具体的な情報がネット上にはあまりないのも現状です。 そこで本記事では、バリ取りロボットの導入を検討している方に向けて、そもそもの構成パーツや、それらの導入・交換コストなどをわかりやすく整理しました。 バリ取りロボットの構成パーツは3つ バリ取りロボットは、大きく分けて以下3つのパーツで構成されています。 ロボット本体 バリ取りホルダ バリ取りツール ①:ロボット本体 ▲日本初 高トルク型エアフロートアタッチメント搭載ロボット いわば人間の「脳や腕」にあたるロボットそのもの(本体)です。 主に「多関節アーム(腕の部分)」と「制御装置(脳の部分)」で構成されており、まず制御装置がティーチングポイント(教示点)を覚え、アームに正確なバリ取り箇所を伝えます。 そして​多関節アームがそれに沿って動くことで、さまざまな形状のワークのバリ取りが可能になります。 ②:バリ取りホルダ ホルダは、人間でいう「手首・指先」の役割を担います。 リジッド機構やバネ機構、最近ではフローティング機構など、さまざまなホルダが登場しており、バリの高さやワーク位置の誤差を吸収し、バリ取りの精度と安定性を向上させています。​ ​​また、「ホルダ=手首の動き」と例えられるように、“熟練工のような仕上がり”を実現できるかは、このホルダの性能によって大きく左右されます。 つまり、バリ残しやえぐりのない熟練工の業をロボットで再現するには「ホルダの選定」が最も重要になってくるわけです。 ホルダの重要性についてはこちらをご覧ください。 関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!』 ③:バリ取りツール バリ取りツールはホルダの先端につけるパーツで、実際にバリを除去するための工具のことです。 たとえば、超硬ロータリーバー、エンドミル等の刃具、ブラシや砥石、フラップホイールなどがあり、バリ取りを行うワークや素材によっても異なります。 また、バリ取りツールは消耗品ですので、定期的に交換が必要です。 トータル費用(導入コスト)はどれくらい? 上記を踏まえ、バリ取りロボットをご導入いただく場合、トータル費用はおよそ「700万円から」が相場です。 価格だけ見るとかなり大きな費用に感じてしまうかもしれませんが、作業者数人分の作業をロボット一台で完結させられると考えると、自動化ロボットの導入による“費用対効果”は非常に高いといえます。 「消耗品交換」も定期的に発生する また、導入後の発生コストとしては、主に「消耗品の交換」が挙げられます。 本体導入コストを踏まえた、費用相場についてはこちらから。 関連記事:『バリ取り作業を自動化!バリ取り機械の導入コストや具体的なメリットまで解説!』 コスト面を踏まえた導入メリット 1. 作業効率の向上 人手作業に比べてバリ取り速度が向上し、サイクルタイムを短縮できる。(生産ラインのサイクルタイムが「1/6」まで削減できた事例も) 2. 品質の均一化 手作業だとどうしても起こってしまう問題(疲れやムラなど)がなく、一定の仕上がりを保てるようになる。 3. 「熟練工離れ」対策 “熟練工頼り”だった工程をロボットに置き換えることで、作業者の負担軽減と技術継承が実現。 注意したいポイント 消耗品の継続使用による「加工精度」の低下 摩耗した工具を使い続けることで、不良品の生産率が増加。 ワークごとに消耗スピードも異なるため、定期的に様子を見て、定期交換のルール化を推奨。 操作・ティーチング担当者のスキル不足 ツール、加工条件、ロボットティーチングが不適切で、最適なバリ取りができないケースも。 導入にあたり専門の技術担当者の配置がベスト。 FINESYSTEMなら、バリ取り自動化における 導入からティーチングまで一括サポート! バリ取り自動化を前向きに検討されていても、トラブル事例で紹介したように「何かが起こったとき、対応できないな…」とお考えの企業様も、これまで多くいらっしゃいました。 FINESYSTEMでは、導入サポートから、その後のティーチング、万一のトラブル対応まですべてサポート。 導入前の「バリ取りトライ」も行っていますので、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい 導入から保守まで全部お任せしたい 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せください!

詳しく見る
リジッド機構とは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!<!--24113公開用-->

リジッド機構とは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

リジッド(軸先固定)機構とは? バリ取りロボットにおける「リジッド(軸先固定)機構」とは、切削工具などがしっかりと固定されている構造のことを言います。 リジッド機構ホルダはバリ取りロボットが普及しはじめた頃に多く導入されていました。 そもそもホルダって何? バリ取りロボットにおける「ホルダ」とは、切削工具などロボットに取り付ける際に切削工具を保持するための装置で、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。 外力などによって切削工具がズレてしまうと、本来削りたい部位を削れなかったり、削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。 そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。 関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!』 リジッド機構の強みは「外力によるズレが少ない」こと! ▲リジッド機構イメージ図 リジッド機構最大の特徴は、外力による切削ツールの位置ズレが少ないことです。 上図のようにホルダ先端の工具はしっかりと固定された構造となっているため、外力によって軸先がブレることはほとんどありません。 これにより加工中に発生する振動や衝撃にも耐えられ、高い加工精度が実現されるというわけです。 リジッド機構の課題は「空振り(削り残し)」の発生 一方でこの「ズレの少なさ」がデメリットになるケースも。それがリジッド機構の課題である「空振り(削り残し)」の発生です。 リジッド機構はアタッチメントのブレが少ない反面、バリの形状・大きさに合わせた柔軟な動きができず、空振り(削り残し)が発生しがち。 構造上、工具がしっかりホルダーに固定されていることで、ティーチング(教示)外の動きができず、イレギュラーな形状のバリが残ってしまうのです。 またロボットがティーチング通りの動きを行う以上、ティーチング点も形状に合わせてより細かく設定しなければならず、「手間が増える上に、都度修正が必要」という課題が残っています。 「完全自動化」が難しいという課題も… 上で解説した通り、高い精度が出せない=仕上げは“作業者の手作業”になるため、リジット機構ホルダの導入によりある程度の効率化はできるものの、バリ取りに人件費をかけないという「完全自動化」が難しいのも課題のひとつ。 そのため、 過去導入していたが、精度がイマイチで辞めてしまった 結局人の手を使うので、最初から作業者に任せる流れに戻した といった製造業者の方も多くいらっしゃるようです。 FINESYSTEMは、 「空振り」を解消するホルダ設計に着目!  当社が開発した独自のエアフロート機構(AFシリーズ)は、エアを用いる機構をベース構造としつつ、軸元に「複数ボールガイド(特許技術)」を使用することで、人間でいうところの「手首の柔軟性」のような役割を果たし、機械でありながらより“感覚作業”に近いバリ取りを実現しました。 これまでバリ取りロボットは、ワーク形状にあわせて綿密なティーチングを行う必要がありましたが、独自エアフロート機構では動画のように「ここから、ここまで削る。」という最低限のティーチングを行うだけで、まるで熟練工の手首のように、工具をワーク形状に倣わせることが可能に。 これにより、従来機よりもティーチングの少なさやサイクルタイムが向上するだけでなく、バリ取りロボット最大の課題だった「空振り(削り残し)ゼロ」を実現したのです。 下記ページでは、当社が設計・開発した「独自エアフロート機構」について詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化ページ』 金属だけでなく、樹脂も対応可能! まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください 本記事でも紹介したように、当社ではロボットによるバリ取りの「完全自動化」を掲げて日夜研究・開発を進めてきました。 その集大成である“独自のエアフロート機構(AFシリーズ)”をぜひ導入いただきたいところではありますが、実際にお客様のワークを加工できて、その上で品質・サイクルタイムを短縮させられなければ意味がありません。 そのため当社では、実際のお客様の製品・ワークを利用した「事前トライ」を承っています。本当に納得いただいた上で導入していただきたいからこそ、既に導入を検討されているお客様であっても、まずは事前トライからの実施を推奨しています。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい削減できるのか? 導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて現状の課題感に対する解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

詳しく見る
ダイキャストのバリ取りも自動化!?鋳造製品の「粗加工」に必要なツールを解説

ダイキャストのバリ取りも自動化!?鋳造製品の「粗加工」に必要なツールを解説

製造における「荒加工」とは 荒加工とは、大きいバリをざっくりと取り除き、ワーク形状を整える作業です。 本記事では、バリ取り自動化における第2フェーズ「荒加工」で使用する切削ツールについて詳しく解説していきます。 荒加工には“エンドミル”が主流 荒加工ツールは、切断したワークをある程度整える、いわば切断と仕上げの“中間”を担うツールです。 エンドミルは、湯口切断後のゲート跡の荒削りとして使用します。 基本的にはツールの“側面”で切削するため、広い面でざっくりとバリ取りするのに向いています。対象ワークは金属全般、主にアルミ製品(アルミダイキャスト)、鋳鉄・鋳鋼、ステンレスなど幅広く使用可能です。 特に精密な加工が必要とされるダイキャスト製品の加工については、こちらの記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 「荒加工の自動化」の注意点 ツールは消耗品 まずエンドミルなどの荒加工ツールは「消耗品」です。そのため定期的な交換が必要となります。 また消耗具合もワークの特徴や運用方式によっても異なりますので、交換頻度は運用してみないことには分かりません。 トルク不足による「削り残し」 荒加工で大きなバリを削り取る場合、その分トルクと剛性が必要になります。 いかに切削精度の高いツールを選んだとしても、ホルダから伝わるトルクが弱いと写真のように削り残しが発生してしまいます。 当社製品(AFシリーズ)でいうと、荒加工の場合は「AF40以上」のトルク出力を推奨しています。 当社のホルダラインナップについてはこちらをご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化について|株式会社FINE SYSTEM』 FINESYSTEMはラインナップを充実!あらゆるバリに対応可能! 本記事でも紹介したように、荒加工はワークによってバリサイズが大きく違うため、ツールを豊富に揃えるだけではバリ取り精度は上がりません。必要なのはワークに合うツールの準備と、それにあわせた「ホルダの選定」です。 FINESYSTEMのバリ取りホルダ「AFシリーズ」は、豊富なホルダラインナップを展開しているため、荒加工はもちろん、鋳造直後の湯口切断から、これまで熟練工の業といわれてきたきめ細かな仕上げバリ取りまでを“ロボットで自動化”できるようになりました。 当社AFシリーズのホルダラインナップ   AF150 AF110 AF40 AF30 AF20 AF10 切断 〇 〇 △ × × × 荒加工 〇 〇 〇 × × × 仕上げ 〇 〇 〇 〇 〇 〇 もちろん導入サポートから、その後のティーチング、万一のトラブル対応まですべてサポート。導入前の「バリ取りトライ」も行っていますので、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい 導入から保守まで全部お任せしたい 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

詳しく見る
バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!<!--24114公開用-->

バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

バネ(スプリング)機構ホルダとは? バネ(スプリング)機構ホルダとは、バネの力を利用したフロート機構を持つホルダの総称です。 そもそもバリ取りロボットにおける「ホルダ」とは、切削工具などロボットに取り付ける際に切削工具を保持するための装置で、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。 外力などによって切削工具がズレてしまうと、本来削りたい部位を削れなかったり、削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。 そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。 関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!』 バネの反発力を活かした「傾動・伸縮」が可能に! ▲バネ機構イメージ図 バネ機構の強みは、バネの力によって「傾動・伸縮」が自在に行える点です。 ロボットで熟練工の技を再現するには、ティーチングによる機械的な加工はもちろん、イレギュラーな形状バリに対しても柔軟にバリ取りする必要があります。 従来はツールの軸先を固定してしまう、いわゆる「リジッド(軸先固定)機構」が主流だったため、ワークやバリの形状にあわせて滑らかに追従することができず、人の手の動きを再現することができませんでした。 しかしバネ機構は、バリ取りツールが製品やバリの形状に合わせて傾動・伸縮するため、バリや製品形状のバラツキを吸収し、滑らかで綺麗な仕上がりになるのです。 従来型の「リジッド機構」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『リジッド機構とは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!』 バネ機構の課題は「えぐり(削りすぎ)」の発生 上でも紹介した通り、バネ機構は「X・Y・Z」方向に動きますが、押当力(フロート力)の発生源は“バネ”であるため、バネの性質上、押し付けるほど反発力も強くなります。 つまり押し付け過ぎた部位ではバネの反発も大きく、製品まで削り込んでしまう「えぐり(削りすぎ)」が発生してしまいます。 そのため、リジッド機構よりも滑らかに加工可能になったとはいえ、複雑な箇所や仕上げは作業者の手作業を加えざるを得ず、バリ取りに人件費をかけない「ロボットによる完全自動化」は難しいと言えます。 解消するには、作業者による「ホルダー交換」が必要 とはいえ、ホルダ(バネ種類)を付け替えることで、ある程度えぐりを抑えつつ、作業者による仕上げ工数を減らすことは可能です。 一方で、結局「ホルダを交換する」という作業工数が発生してしまうのに加え、サイクルタイムが短縮されないのもバネ機構のデメリットと言えるでしょう。 FINESYSTEMは、 「えぐり」を解消するホルダ設計に着目!  当社が独自開発したエアフロート機構は、エアを用いる機構をベース構造としつつ、軸元に「複数ボールガイド(特許技術)」を使用することで、刃先がワーク形状に追従し、機械でありながらより“感覚作業”に近いバリ取りを実現しました。 圧縮エアを用いることで、バネではできなかった「反発力」を制御できるのに加え、複数ボールガイドにより「ここから、ここまで削る。」という最低限のティーチングを行うだけで、まるで熟練工の手首のように、よりなめらかな伸縮・傾動が可能に。 これにより、バネ機構よりもティーチングの少なさやサイクルタイムが向上するだけでなく、バリ取りロボット最大の課題だった「えぐり(削りすぎ)ゼロ」を実現したのです。 下記ページでは、当社が設計・開発した「独自エアフロート機構」についてより深掘りしていますので、ぜひご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化』 金属だけでなく、樹脂も対応可能! まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください 本記事でも紹介したように、当社ではロボットによるバリ取りの「完全自動化」を掲げて日夜研究・開発を進めてきました。 その集大成である“独自のエアフロート機構(AFシリーズ)”をぜひ導入いただきたいところではありますが、実際にお客様のワークで目標のバリ取り品質を達成し、サイクルタイムを短縮させられなければ意味がありません。 そのため当社では、実際のお客様の製品・ワークを利用した「事前トライ」を承っています。本当に納得いただいた上で導入していただきたいからこそ、既に導入を検討されているお客様であっても、まずは事前トライからの実施を推奨しています。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい削減できるのか? 導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて現状の課題感に対する解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りの事前トライはこちらから!

詳しく見る
手作業でのバリ取りのコツは?作業時のポイントからおすすめ工具まで解説!<!--102公開用-->

手作業でのバリ取りのコツは?作業時のポイントからおすすめ工具まで解説!

そもそも「バリ取り」って何? バリとは、金属加工や樹脂(プラスチック)加工の過程で発生する、突出部や余分な部分を指し、一般的には不規則で鋭角な形をしています。また金属の鋳造や樹脂の射出成形のような「型」を利用した加工においても、バリは発生します。このときのバリの発生原理としては、鋳造や成形中に型の合わせ目や部品と型の間隙から材料が漏れ出し、その部分が固まり、型などの合わせ目に沿った形状のバリとして現れるのです。    <金属の切削加工バリと鋳造バリの例> 切削や成形の他にも溶接や表面処理などさまざまな場面でバリは発生しますが、部品の精度向上・利用者へのケガ防止などのためにも、必ず取り除くべき存在とされているのです。 発生したバリを除去する工程を「バリ取り」といいます。    <バリ取り後の例> 下記記事では「なぜバリが発生するのか?」について、より詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『バリ取りって何?「バリ」の発生原因から行う理由・方法まで詳しく解説!』 手作業のバリ取り精度を高める「6つ」のコツ ひとえにバリ取りといっても、正確さが求められます。特に手作業でのバリ取りにおいては、機械では作業が難しい部分を人の手で作業するわけですから、バリ取りの知識はもちろん、バリ取り作業のコツを掴むことも非常に重要です。 ここからは、手作業でバリ取りを行う際のコツについて6つ解説していきます! バリに合わせた、適切な工具を選択する 適切な工具の選択は、バリ取りの品質と効率に大きく影響します。例えば金属部品のバリ取りにおいて「ヤスリ」は必須アイテムですが、そのヤスリの中にも「平ヤスリ」や「丸ヤスリ」、「三角ヤスリ」など、部品の形状やバリの位置によって適したものを選ぶ必要があります。また金属の硬さに応じて、粗い目のものから細かい目のものまで、ヤスリの目の粗さも選択するポイントとなります。 樹脂(プラスチック)やゴムの場合は、カッターナイフや専用のバリ取り工具がよく使われます。部品の複雑さやバリの大きさによって、刃の形状や大きさを選ぶことが大切です。また、バリ取り工具には回転式のものもあり、複雑な形状の部品に対してもスムーズにバリ取りができます。 上記のような「素材・形状に合わせた選択」だけでなく、自分の手に馴染む工具であることもバリ取り品質を高めるにあたって重要といえるでしょう。長時間の作業を考慮した、握りやすさや重量なども工具選択を行う上で重要視してください。 過度に力をかけすぎない バリ取りにおける「力の加減」というのは、仕上がりの品質や部品へのダメージの有無に直結します。特に手作業の場合、感覚を頼りに力を調整する必要があるため、馴れも必要ですが、バリ取りの際に気を付けるべき「力のかけ方」を押さえておけば、ある程度の仕上がりを担保することが可能です。 例えばヤスリを使用したバリ取りの場合、はじめは軽く数回こすってみて部品の削れ具合を確認しましょう。過度に力をかけてしまうと、部品に傷がついてしまったり、必要以上に削り過ぎてしまったりといったケースもあります。 この力の確認は、ヤスリの「粗さ調整」にも影響するため、はじめから粗い目のヤスリを使用する場合は、特にこの力の確認を行うようにしましょう。カッターナイフやバリ取り工具を使用する場合、刃先が鋭利であるため、過度に力をかけかけないようにしましょう。これも上記同様に、部品を傷つけたり、必要以上に削り過ぎてしまったりするリスクがあります。そのため、バリ取り工具をバリに軽く当てて、滑らせるようにバリを取り除くのが基本です。 「適切な角度・持ち方」を意識する バリ取りを行う際、工具を部品に対して適切な角度で当てることも、部品へのダメージを最小限に抑えるために意識すべきポイントです。平面のバリ取りでは、ヤスリを部品に対して約45度の角度で当てるのが一般的ですが、曲面や狭い場所のバリ取りでは、作業者の感覚で角度を調整する必要があり、この角度については、馴れが必要となるでしょう。 工具を当てる角度だけではなく、作業時における「手の位置・持ち方」も角度の安定性に影響します。工具をしっかりと握り、部品に対して安定した角度を保ち続けることで、均一な仕上がりを得ることが可能になります。繰り返しの作業で疲れてくると、手の動きが乱れやすくなりますので、一定の角度を保てるようなブレのない姿勢での作業が好ましいです。 光の角度を変えて確認する バリ取りを行っている最中も、適宜、光の当て方を調整しながら、「バリの取り残しがないか?」などを確認しながら作業を進めましょう。特に微細なバリなどは、直接的な光のもとでは見逃しやすく、削り残しの原因となります。そのため、作業ライトや手元の光を異なる角度から当てて、反射や影の変化を確認することで、見落としていたバリ発見するようにしましょう。 また、持ち手の位置を変えて部品を光に対して動かすことで、部品の表面の状態をさまざまな角度から観察することができます。このようにして、常に最適な視点と光の角度を確保しながら作業を進めることで、バリ取りの品質を一段と高めることができます。特に複雑な形状の部品や細部のバリ取りが必要な部品の場合、この方法は非常に効果的です。 このように、光の角度や部品の持ち方を適宜調整しながら作業を行うことで、より品質の高いバリ取りが可能になるのです。 定期的にバリ取り状態を確認する バリ取りは細やかな作業であるため、一度で完璧に取り除くことは難しいものです。そのため、「一定範囲を削った」「ある程度の時間作業を続けた」などキリの良いタイミングで進行状況を確認することが大切です。また確認の際には、手で部品を触って確認するのはもちろん、目視で細かい部分まで丁寧にチェックを行いましょう。 作業後のクリーニングまで丁寧に 一通りバリ取りが完了しても、部品には細かなバリの破片や工具からの微細な粉末などが残存しています。これらのバリの破片が残ったままになっていると、組付けなどの次の工程において、組付精度の悪化などの問題を引き起こす可能性があるため、念入りなクリーニングが必要です。 またクリーニングを行うことで、削った後の粉末かと思っていたものが「小さなバリ残りだった」と気付くケースも少なくはありません。そのため最後のクリーニングも怠らずに、しっかりと仕上げを行うようにしてください。 おすすめの手作業用バリ取り工具は? ベルトサンダー ベルトサンダーとは、電気または圧縮エアで動作するベルト状の研削工具です。その高い効率性と研削力は、大量のバリ取りを短時間で仕上げる必要がある場合に特に役立ちます。一方で、ベルトサンダーの操作には慣れが必要であり、動力と作業スペースも確保する必要があるため、使用場所が限られてしまうことを念頭においておく必要があります。 ハンドリューター ハンドリューターはバリ取りにおける精密作業箇所で使用される回転工具で、特に手作業では届きにくい狭いスペースのバリ取りに適しています。またハンドリューターは回転速度調整が可能で、多種多様なビット(刃先)を取り付けられることからも、バリ取り作業に応じたカスタマイズが可能なことも、大きな特徴です。 ヤスリ ヤスリは多くのバリ取り作業に使われる基本的な手作業工具です。手作業バリ取りにおけるヤスリの特長は、道具の形状も扱いやすさもシンプルで、直感的にバリ取りができることにあります。特に精密な作業が必要な場合や、電源がない環境での作業には非常に適しており、最終的なバリ取り仕上げによく用いられます。しかし、細かな作業が可能な反面「効率性」という面では他の道具に劣るため、あくまでも「仕上げ加工」として利用するのがベストでしょう。 近年はロボットによる「バリ取り自動化」も 手作業でバリ取りを行うことも綺麗に仕上げるために重要ですが、近年ではバリ取り機やロボットを使用し「バリ取りの自動化」を行う企業も多くなってきています。 ロボットによるバリ取り作業は、作業者の負担を軽減でき、何より「作業者不足」といった状況を解消します。手作業でのバリ取りを担当する熟練工が高齢化する中、バリ取り業界では人手が不足しており、作業者にとっての負担も大きくなりつつあります。そこでロボットの導入により、これらの問題が解消されるのです。さらに、ロボットは高速で作業を行えるため、生産性と作業効率が向上します。人が行う作業では定期的な休憩が必要ですが、ロボットにはその必要がないため、作業効率が一層高まります。 また「繰り返し作業」「作業精度」においてもロボットは優れており、ロボットにエアフロート式バリ取りアタッチメントを搭載することにより、倣い加工が可能となりバリを確実に除去することができます。 「バリ取り自動化」をご検討中の方は、下記記事で詳しい導入費用・メリットについて解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『バリ取りロボットで作業を自動化!導入費用やメリットまで詳しく解説!』 エアフロートアタッチメント対応のベルトサンダーユニットで バリ取りをさらに自動化! 前述した手作業用バリ取り工具「ベルトサンダー」も、FINESYSTEMではロボットで自動化。 当社が提供するベルトサンダーユニットは、当社製品エアフロートアタッチメントAF40型に装着することで、 これまで手作業に頼っていたベルトサンダー加工をロボットで自動化! エアフロートの「倣い機構」とベルトサンダーの「研削力」を組み合わせることで、安定したバリ取り品質を実現。 また、ワークの形状に応じて自動的に工具が倣うため、複雑形状のバリ取りにも柔軟に対応可能です。 FINESYSTEMの「バリ取り自動化」技術で バリ取り業務の大幅改善に貢献 FINESYSTEMでは、これまでバリ取り工程において課題視されてきた、高い品質や工数、作業者不足などの課題を解決するため、「熟練工レベルのバリ取り」を実現するバリ取り自動化システムおよび、バリ取りホルダやツールの開発・製作を行って参りました。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない バリ取り品質は維持しつつ、「生産性向上・コスト削減」を行いたい 作業者の負担を減らしたい 上記のような、バリ取り自動化による作業改善なら、ぜひFINESYSTEMにお任せください! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから 下記記事では「熟練工レベルのバリ取り」を叶える、当社の『エアフロート機構』について詳しく解説していますので、ぜひこちらもあわせてご覧ください! 関連記事:『フローティング機構とは|バリ取り自動化に向けて知っておきたいこと』

詳しく見る