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バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!

バリ取りホルダとは?

バリ取りロボットにおけるホルダとは、ロボットに取り付ける切削工具を保持するための装置です。ホルダは、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。

工具の取り付けに不可欠!

上でも解説した通り、ホルダの最も大きな役割が、工具をロボットに取り付け保持すること。

外力やワークの硬さに工具が負けてしまうと、工具がズレてしまい、本来削りたい部位を削れなかったり、逆に削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。

そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。

バリ取りホルダの種類は?

バリ取りホルダには、内部構造の違いによっていくつかの種類があります。

現在、主流となっているバリ取りホルダーは主に、

  • リジッド(軸先固定)機構
  • バネ機構
  • エアフロート機構

上記の3タイプです。それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

1:リジッド(軸先固定)機構

切削工具が先端にしっかりと固定されている構造のホルダです。

リジッド機構ホルダは工具が常に一定の位置に保持されるため、ロボットでも高い加工精度を実現できる構造として、バリ取りロボットが普及しはじめた頃に多く導入されていました。

一方で、ワーク形状のバラツキや固定時の位置ズレにあわせた柔軟なバリ取りが難しく、空振りやえぐりが発生してしまうというデメリットもあります

リジッド(軸先固定)機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。

関連記事:『リジッド機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

2:バネ機構

簡易バリ取りホルダ C10

バネの力で工具の刃先を「X・Y・Z」方向に傾動または伸縮する機構のホルダです。

特にリジッド機構の課題点であった、ワーク形状に応じて柔軟な削り方ができないというデメリットを解決するために開発されました。

そのため空振りの発生は少ないものの、バネの反発による「えぐり(削りすぎ)」が起こることがあります。
それを回避するために、バリ取り箇所によって工具またはホルダ交換を行う必要があるのがデメリットです。

バネ機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。

関連記事:『バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

3:エアフロート機構

エアフロートアタッチメント AF20~40型

刃先がX・Y・Z方向に傾動・伸縮するのはバネ式と同様ですが、圧縮エアによりフロート力(圧力)を発生させる機構のバリ取りアタッチメントです。

エアフロート機構であれば、フロート力は「エア圧の調整」だけで簡単に行えるため、バリ取り箇所に合わせて複数の工具を用意する必要はありません。また、フロート力がバネの縮みに比例するバネ機構とは異なり、FINESYSTEMのエアフロート式バリ取りアタッチメントではほぼ一定のフロート力が得られ、より高い精度でバリ取りができるようになったのです。

エアフロート機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。

関連記事:『フローティング機構とは|バリ取り自動化に向けて知っておきたいこと

「熟練工の技」を再現するには、エアフロート式バリ取りアタッチメントが不可欠!

これまでもバリ取り自動化ロボットは存在していたものの、機械ではなかなか手作業のバリ取り品質を再現することが難しいという課題がありました。
この課題を解決し、バリ取りをロボットによって自動化しながらも、限りなく熟練工の技に近い品質を提供できるようになりました。エアフロート式バリ取りアタッチメントは、人間でいうところの「手首の柔軟性」のような役割を果たします。柔軟性のないロボットの画一的な動きを人間の手作業のようにすることができ、より速く、質の高いバリ取り作業が可能となったのです。

バリ取り機製造を行うを多くの企業が「バリ取り自動化」を謳っています。しかし、実際のところは、仕上げには作業者の手が必要となる、いわば“半自動化”がほとんど。

「完全自動化」—— 一切人の手を介さない“バリ取り自動化”の実現。

下記記事では、バリ取り自動化の歴史を振り返りながら、当社の想いと独自のバリ取りロボット開発背景を記していますので、ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:『真の“バリ取り自動化”とは何か?「空振り・えぐりゼロ」を実現するバリ取り機の開発背景

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ダイキャストのバリ取りも自動化!?鋳造製品の「粗加工」に必要なツールを解説

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製造における「荒加工」とは 荒加工とは、大きいバリをざっくりと取り除き、ワーク形状を整える作業です。 本記事では、バリ取り自動化における第2フェーズ「荒加工」で使用する切削ツールについて詳しく解説していきます。 荒加工には“エンドミル”が主流 荒加工ツールは、切断したワークをある程度整える、いわば切断と仕上げの“中間”を担うツールです。 エンドミルは、湯口切断後のゲート跡の荒削りとして使用します。 基本的にはツールの“側面”で切削するため、広い面でざっくりとバリ取りするのに向いています。対象ワークは金属全般、主にアルミ製品(アルミダイキャスト)、鋳鉄・鋳鋼、ステンレスなど幅広く使用可能です。 特に精密な加工が必要とされるダイキャスト製品の加工については、こちらの記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 「荒加工の自動化」の注意点 ツールは消耗品 まずエンドミルなどの荒加工ツールは「消耗品」です。そのため定期的な交換が必要となります。 また消耗具合もワークの特徴や運用方式によっても異なりますので、交換頻度は運用してみないことには分かりません。 トルク不足による「削り残し」 荒加工で大きなバリを削り取る場合、その分トルクと剛性が必要になります。 いかに切削精度の高いツールを選んだとしても、ホルダから伝わるトルクが弱いと写真のように削り残しが発生してしまいます。 当社製品(AFシリーズ)でいうと、荒加工の場合は「AF40以上」のトルク出力を推奨しています。 当社のホルダラインナップについてはこちらをご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化について|株式会社FINE SYSTEM』 FINESYSTEMはラインナップを充実!あらゆるバリに対応可能! 本記事でも紹介したように、荒加工はワークによってバリサイズが大きく違うため、ツールを豊富に揃えるだけではバリ取り精度は上がりません。必要なのはワークに合うツールの準備と、それにあわせた「ホルダの選定」です。 FINESYSTEMのバリ取りホルダ「AFシリーズ」は、豊富なホルダラインナップを展開しているため、荒加工はもちろん、鋳造直後の湯口切断から、これまで熟練工の業といわれてきたきめ細かな仕上げバリ取りまでを“ロボットで自動化”できるようになりました。 当社AFシリーズのホルダラインナップ   AF150 AF110 AF40 AF30 AF20 AF10 切断 〇 〇 △ × × × 荒加工 〇 〇 〇 × × × 仕上げ 〇 〇 〇 〇 〇 〇 もちろん導入サポートから、その後のティーチング、万一のトラブル対応まですべてサポート。導入前の「バリ取りトライ」も行っていますので、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい 導入から保守まで全部お任せしたい 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介

鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介

鋳造・鋳鉄ワークにおける「切断」とは? バリ取りにおける「切断」とは、鋳造製品の湯口(原料の流し込み口)部分に残る“突起”を切断することなどを指します。 本記事では、バリ取り自動化の第1フェーズ「切断」で使用するツールについて詳しく解説していきます。 切断ツールの種類 まずは切断で使用されるツールについてです。 切断は「削る」というよりもワークそのものをばっさりカットしますので「大型刃物」のようなツールが使用されます。詳しく見ていきましょう。 1. ダイヤモンドディスク 表面にダイヤモンド砥粒が付いた研削ディスクで、主に鋳鉄・鋳鋼などの硬い素材の切断に用いられます。   ただし切断中に過熱や振動が発生するため、鋳鉄よりも柔らかいアルミ鋳造素材には、次に紹介する「チップソー」が利用されます。 鋳鉄とアルミダイキャストの違いについては、こちらで詳しく解説しています。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 2. チップソー チップソーは先端に「超硬チップ」が取り付けられた丸ノコギリ式のツールです。 丸ノコギリが高回転するため金属の切断に向いている上、ダイヤモンドディスクのような発熱も少なく、アルミダイキャスト等のワーク切断で利用されます。 ◯ チップソーの構造 3. 切断砥石 切断砥石は、砥石の円周部で金属をカットするディスクカッターです。 高速回転によって大きな切断力を発揮し、厚みのある金属にも対応できるため、大量生産ラインにも適しています。 ただし摩耗が激しいため、定期的な交換・管理が必要になります。 4. 超音波カッター 超音波カッターはツール先端の刃物を微振動させることで、切断を行います。主な切断ワークは「樹脂製品」で、上で紹介したような工具では切除が難しい際に利用されます。 ◯ 切断ツールと対応素材   アルミ製品 (ダイキャスト含む) 鋳鉄 ステンレス 樹脂・ゴム 砂型 ツール ダイヤモンドディスク - 〇  - - - チップソー 〇 × × - - 切断砥石 △ △ △ △ - 超音波カッター × × × 〇(ゴムは×) × 「切断自動化」の注意点 ツールは消耗品 切断ツールは「消耗品」ですので、定期的な交換が必要です。 また消耗具合もワークの特徴や運用方式によっても異なりますので、交換頻度は運用してみないことには分かりません。 “高トルク”が必要 特に金属切断の場合は、ツールの性能はもちろんマシン側のトルクと剛性も必要です。 バリ取りの自動化では「切断 〜 仕上げ加工」までを“バリ取り”と呼んでいますが、切断で必要なトルクと、微細な仕上げを行う際のトルク出力は“全く”異なります。 ですので基本的には、 切断用ロボット 荒加工ロボット 仕上げ加工用ロボット と、必要なトルク出力に合わせた「複数のバリ取りマシン」を導入いただく必要があります。 FINESYSTEMの「AFシリーズ」なら“切断〜仕上げ”まで1台で完結! バリ取りでは通常、「切断」「荒加工」「仕上げ」の工程毎に専用機を用いたり、部分的に職人が手作業で加工を行うのが主流ですが、当社システムでは全加工工程を”ロボット”で完結。 ボトルネックとなっていた加工工程をシームレスに自動化することで、人的コストの削減だけでなくサイクルタイムの大幅短縮を実現します。 また実際の「お客様の製品・ワーク」を利用した「事前トライ」を承っております。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい短縮できるのか? なども踏まえて解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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鋳造バリ取りの自動化について|従来の課題から解決策まで詳しく解説<!--011公開用-->

鋳造バリ取りの自動化について|従来の課題から解決策まで詳しく解説

鋳造バリとは 鋳造製品とは、金属を溶かし、特定の形状の型に流し込んで冷却・固化させることによって作られる製品です。この製造方法は、複雑な形状や大きな製品を作るのに適しており、様々な産業で利用されています。例えば、自動車の部品、機械の部品、建築資材などです。 鋳鉄(ちゅうてつ)製品のバリ取り 鋳鉄製品とは、鉄を主成分とする合金を高温で溶かし、型に流し込んで成形した製品です。鋳造過程で型合わせの不具合、型の損耗や損傷による隙間、冷却・収縮の不均一などによって、型からはみ出た部分がバリとなります。 ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り ダイキャスト製品とは、主に亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの非鉄金属の合金を高温で溶かした状態で、高速・高圧で金型に流し込んで成形した製品です。ダイキャスト製品は、鋳造法の中でも特に精密な成形が可能ですが、型合わせ不具合やかじり、成形機の選定ミスなどによってバリが発生することがあります。 ダイキャストについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 鋳鉄製品、ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り バリは意図しない突出部や余分な部分のことで、組み立て工程でのケガや、組み付け不良など、さまざまトラブルの原因となるため、鋳鉄製品もダイキャスト製品も基本的には除去が必要です。これらのバリは、工具を使った手作業や工作機械などによる機械加工によって除去します。 鋳造バリ取りが抱えてきた課題 鋳造製品というのは、型を使って成形される大きな製品が一般的で、具体的なものでいえば「自動車の車体パーツ」などが挙げられます。 鋳造製品は製品の品質を守るためにも正確なバリ取りが要求されるのに加え、金属の強度や製品形状など、そもそも「バリ取り作業が大変」という2つの課題がありました。また従来の鋳造品のバリ取りは道具こそ使用するものの、基本的には手作業で行われてきました。 これにより、バリ取り精度は作業者の技術や経験に大きく依存してしまいますし、手作業による時間効率の悪さも生産性の低下を招いていました。 そこで近年では、バリ取り作業そのものを機械(ロボット)に置き換える動きが主流となってきているのです。 ロボットの導入”だけ”では不十分 FINESYSTEMが辿りついた、独自の「バリ取り理論」 近年、鋳造バリ取り作業は、ロボット導入による自動化によって、手作業でのバリ取りから大きく効率化されるようになりました。しかしバリ取り自動化というのは、質の高いロボットの導入はもちろん、バリ取りのためのツール選定やロボットティーチング(プログラミング)など、あらゆる項目が100%理想の状態となって、ようやく手作業に勝る品質に迫りさらに効率化を実現できるのです。 例として、当社がツール選定や加工条件、ティーチング(プログラミング)を最適化することによりバリ取り品質を改善し加工時間を短縮できた事例がございます。 当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントで他社がバリ取りを自動化したお客様より、目標のバリ取り品質や加工時間を達成できないとご相談をいただきました。当社の作業者がお客様の自動バリ取り機のツール選定、加工条件、ロボットティーチングを修正しました。 このように当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントと最適なバリ取り条件を提供することにより、加工時間を約30%短縮しながらバリ取り品質についてもお客様より合格の判断をいただくことができました。 当社では商品単体の販売だけではなく、ロボット導入から始まり、ツール選定や加工条件、ティーチング作業までをすべて一貫して提供することで、これまで難しいとされてきた「鋳造製品のバリ取り自動化」において、非常に高い精度・生産性を実現できるようになったのです。 当社のバリ取り自動化におけるこだわりについては、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『「バリ取り自動化」に革命を|FINESYSTEMのバリ取りシステム開発について』 FINESYSTEMなら、バリ取り自動化における 導入からティーチングまで一括サポート! これまで鋳造製品のバリ取りをロボットで自動化するためには、ロボット設置やロボットティーチング(プログラミング)などの専門的な知識のある人材が必要とされてきました。 そのため、バリ取り自動化を前向きに検討されている企業の中でも、 自社でできるかわからない… 導入後のプログラミング(ティーチング)ができる技術者がいない… ロボットに熟練工レベルの仕上がりが再現できるのか不安… などのお悩みから、導入を諦めてしまう企業様も少なくありません。 FINESYSTEMでは、ロボットを活用したバリ取りに関するあらゆる自動化で、お客様のお悩みを解決し生産性向上のお手伝いをします!「無償バリ取りトライ」も行っており、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから

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バリ取り機の「ツール」について|自動化マシン導入の基礎知識を解説

バリ取り機の「ツール」について|自動化マシン導入の基礎知識を解説

ツールとは? バリ取り機の「ツール」とは、ロボットの先端につける切削パーツのことです。 実際にワークを削り取る部分ですので、切削を目的とした超硬カッターや、微細なバリを除去するヤスリ状のものまでタイプも様々です。 本記事では最終的な仕上げ加工用だけでなく、当社のバリ取りロボットに使用できるツールを例に詳しく紹介していきます。 ツールの種類 用途にもよりますがツールの種類はメジャーなものだけでも「10種類以上」あります。 ここからは用途別に、具体的には「湯口切断」「荒加工」「仕上げ加工」の3用途で使われる主なツールとその特徴について解説します。 1. 「切断」ツール 「切断ツール」は湯口部分の切断、つまり鋳造直後の“最も大きなバリ”を除去するためのツールで、ダイヤモンドディスクや切断砥石などの「大型工具」であることが特徴です。 また湯口切断はワークそのものをばっさりカットするわけですから、ツールそのものの切れ味に加えて、高いトルクも必要となります。 この辺りは下記記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介』 2. 「荒加工」ツール 荒加工ツールは、切断したワークをある程度整える、いわば切断と仕上げの“中間”を担うツールです。 こちらは「切る」というよりも仕上げに向けて「削り整える」のが目的ですので、エンドミルのような切削向きのツールが使用されます。 またこちらも切断と同様にある程度のトルクがないと“削り残し”が起こってしまうので注意が必要です。 詳しくは下記記事をご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト切削も自動化!?鋳造製品の「粗加工」に必要なツールを解説』 3. 「仕上げ加工」ツール 仕上げ加工ツールは、微細なバリの撤去や面取り(R面、C面、系面取り)加工で使用されます。ツールは切削・研削向きの超硬ロータリーバーや砥石、場合によってはベルトサンダーなどが該当します。 またワークサイズにもよりますが、仕上げ加工は“ミリ単位の精度”が必要になりますから、たとえば一口にロータリーバーといっても、その形状やサイズはさまざまです。 ただワークや素材によって最適なツール形状は異なるため、これらすべてを揃える必要はありません。 仕上げ用ツールの詳しい説明や選定方法については、下記記事をご覧ください。 関連記事:『ツールの種類で“仕上げ精度”も変わる!「バリ取り自動化用ツール」について解説』 ◯ バリ取りツール早見表 湯口切断 粗加工 仕上げ加工 ダイヤモンドディスク 切断砥石 チップソー など エンドミル ドリル など 超硬ロータリーバー 砥石 など 【Point】 高トルクのホルダが必要 【Point】 高トルクのホルダが必要 【Point】 同名ツールでも型が豊富 「削り残し・えぐり」を防ぐ ホルダの柔軟性が必要 ツールは“消耗品” バリ取りツールは「消耗品」ですので、定期的な交換コストが発生します。 消耗頻度は「導入後」しかわからない バリ取りツールの消耗具合は、運用してみないことには分かりません。 というのも、バリ取り機は日中稼働し続けることがほとんどですから、たとえ同じようなワークを扱う他社事例であっても、1日、延いては1ヶ月スパンで見てみると、その生産量の差は大きなものになります。 また運用していく上で、効率的な切削方法やティーチングも見つかっていくため、一概に消耗頻度を算出できないというのが結論なのです。 だからこそ導入前には“必ず”事前トライを通して、 そもそも自社ワーク(形状・サイズ・材質)も対応可能か 目的とするバリ取り品質が得られるのか を詳しく確認しておくことが大切なのです。 バリ取り機本体の「導入コスト」については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。 関連記事:『バリ取り作業を自動化!バリ取り機械の導入コストや具体的なメリットまで解説!』 まずは「バリ取りトライ」をお試しください! 当社は「以前導入していたけれど、諦めてしまった…」という企業様の悩みを踏まえて、今日まで研究・開発を行ってきました。そのため、 進化したロボットは気になるけど、また同じ結果にならないか心配… 自社製品のバリ取りを自動化できるのか… といった不安を解消すべく、実際の「お客様の製品・ワーク」を利用した「事前トライ」を承っております。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい短縮できるのか?導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談ください。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!<!--24114公開用-->

バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

バネ(スプリング)機構ホルダとは? バネ(スプリング)機構ホルダとは、バネの力を利用したフロート機構を持つホルダの総称です。 そもそもバリ取りロボットにおける「ホルダ」とは、切削工具などロボットに取り付ける際に切削工具を保持するための装置で、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。 外力などによって切削工具がズレてしまうと、本来削りたい部位を削れなかったり、削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。 そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。 関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!』 バネの反発力を活かした「傾動・伸縮」が可能に! ▲バネ機構イメージ図 バネ機構の強みは、バネの力によって「傾動・伸縮」が自在に行える点です。 ロボットで熟練工の技を再現するには、ティーチングによる機械的な加工はもちろん、イレギュラーな形状バリに対しても柔軟にバリ取りする必要があります。 従来はツールの軸先を固定してしまう、いわゆる「リジッド(軸先固定)機構」が主流だったため、ワークやバリの形状にあわせて滑らかに追従することができず、人の手の動きを再現することができませんでした。 しかしバネ機構は、バリ取りツールが製品やバリの形状に合わせて傾動・伸縮するため、バリや製品形状のバラツキを吸収し、滑らかで綺麗な仕上がりになるのです。 従来型の「リジッド機構」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『リジッド機構とは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!』 バネ機構の課題は「えぐり(削りすぎ)」の発生 上でも紹介した通り、バネ機構は「X・Y・Z」方向に動きますが、押当力(フロート力)の発生源は“バネ”であるため、バネの性質上、押し付けるほど反発力も強くなります。 つまり押し付け過ぎた部位ではバネの反発も大きく、製品まで削り込んでしまう「えぐり(削りすぎ)」が発生してしまいます。 そのため、リジッド機構よりも滑らかに加工可能になったとはいえ、複雑な箇所や仕上げは作業者の手作業を加えざるを得ず、バリ取りに人件費をかけない「ロボットによる完全自動化」は難しいと言えます。 解消するには、作業者による「ホルダー交換」が必要 とはいえ、ホルダ(バネ種類)を付け替えることで、ある程度えぐりを抑えつつ、作業者による仕上げ工数を減らすことは可能です。 一方で、結局「ホルダを交換する」という作業工数が発生してしまうのに加え、サイクルタイムが短縮されないのもバネ機構のデメリットと言えるでしょう。 FINESYSTEMは、 「えぐり」を解消するホルダ設計に着目!  当社が独自開発したエアフロート機構は、エアを用いる機構をベース構造としつつ、軸元に「複数ボールガイド(特許技術)」を使用することで、刃先がワーク形状に追従し、機械でありながらより“感覚作業”に近いバリ取りを実現しました。 圧縮エアを用いることで、バネではできなかった「反発力」を制御できるのに加え、複数ボールガイドにより「ここから、ここまで削る。」という最低限のティーチングを行うだけで、まるで熟練工の手首のように、よりなめらかな伸縮・傾動が可能に。 これにより、バネ機構よりもティーチングの少なさやサイクルタイムが向上するだけでなく、バリ取りロボット最大の課題だった「えぐり(削りすぎ)ゼロ」を実現したのです。 下記ページでは、当社が設計・開発した「独自エアフロート機構」についてより深掘りしていますので、ぜひご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化』 金属だけでなく、樹脂も対応可能! まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください 本記事でも紹介したように、当社ではロボットによるバリ取りの「完全自動化」を掲げて日夜研究・開発を進めてきました。 その集大成である“独自のエアフロート機構(AFシリーズ)”をぜひ導入いただきたいところではありますが、実際にお客様のワークで目標のバリ取り品質を達成し、サイクルタイムを短縮させられなければ意味がありません。 そのため当社では、実際のお客様の製品・ワークを利用した「事前トライ」を承っています。本当に納得いただいた上で導入していただきたいからこそ、既に導入を検討されているお客様であっても、まずは事前トライからの実施を推奨しています。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい削減できるのか? 導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて現状の課題感に対する解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りの事前トライはこちらから!

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バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!<!--24112公開用-->

バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!

バリ取りホルダとは? バリ取りロボットにおけるホルダとは、ロボットに取り付ける切削工具を保持するための装置です。ホルダは、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。 工具の取り付けに不可欠! 上でも解説した通り、ホルダの最も大きな役割が、工具をロボットに取り付け保持すること。 外力やワークの硬さに工具が負けてしまうと、工具がズレてしまい、本来削りたい部位を削れなかったり、逆に削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。 そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。 バリ取りホルダの種類は? バリ取りホルダには、内部構造の違いによっていくつかの種類があります。 現在、主流となっているバリ取りホルダーは主に、 リジッド(軸先固定)機構 バネ機構 エアフロート機構 上記の3タイプです。それぞれの特徴について詳しく解説していきます。 1:リジッド(軸先固定)機構 切削工具が先端にしっかりと固定されている構造のホルダです。 リジッド機構ホルダは工具が常に一定の位置に保持されるため、ロボットでも高い加工精度を実現できる構造として、バリ取りロボットが普及しはじめた頃に多く導入されていました。 一方で、ワーク形状のバラツキや固定時の位置ズレにあわせた柔軟なバリ取りが難しく、空振りやえぐりが発生してしまうというデメリットもあります。 リジッド(軸先固定)機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『リジッド機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!』 2:バネ機構 バネの力で工具の刃先を「X・Y・Z」方向に傾動または伸縮する機構のホルダです。 特にリジッド機構の課題点であった、ワーク形状に応じて柔軟な削り方ができないというデメリットを解決するために開発されました。 そのため空振りの発生は少ないものの、バネの反発による「えぐり(削りすぎ)」が起こることがあります。 それを回避するために、バリ取り箇所によって工具またはホルダ交換を行う必要があるのがデメリットです。 バネ機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!』 3:エアフロート機構 刃先がX・Y・Z方向に傾動・伸縮するのはバネ式と同様ですが、圧縮エアによりフロート力(圧力)を発生させる機構のバリ取りアタッチメントです。 エアフロート機構であれば、フロート力は「エア圧の調整」だけで簡単に行えるため、バリ取り箇所に合わせて複数の工具を用意する必要はありません。また、フロート力がバネの縮みに比例するバネ機構とは異なり、FINESYSTEMのエアフロート式バリ取りアタッチメントではほぼ一定のフロート力が得られ、より高い精度でバリ取りができるようになったのです。 エアフロート機構については下記記事でより詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『フローティング機構とは|バリ取り自動化に向けて知っておきたいこと』 「熟練工の技」を再現するには、エアフロート式バリ取りアタッチメントが不可欠! これまでもバリ取り自動化ロボットは存在していたものの、機械ではなかなか手作業のバリ取り品質を再現することが難しいという課題がありました。 この課題を解決し、バリ取りをロボットによって自動化しながらも、限りなく熟練工の技に近い品質を提供できるようになりました。エアフロート式バリ取りアタッチメントは、人間でいうところの「手首の柔軟性」のような役割を果たします。柔軟性のないロボットの画一的な動きを人間の手作業のようにすることができ、より速く、質の高いバリ取り作業が可能となったのです。 バリ取り機製造を行うを多くの企業が「バリ取り自動化」を謳っています。しかし、実際のところは、仕上げには作業者の手が必要となる、いわば“半自動化”がほとんど。 「完全自動化」—— 一切人の手を介さない“バリ取り自動化”の実現。 下記記事では、バリ取り自動化の歴史を振り返りながら、当社の想いと独自のバリ取りロボット開発背景を記していますので、ぜひあわせてご覧ください。 関連記事:『真の“バリ取り自動化”とは何か?「空振り・えぐりゼロ」を実現するバリ取り機の開発背景』

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