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「人件費+導入コスト」で試算する|バリ取り自動化の投資対効果を解説!

製造業のバリ取りは、今なお作業者による手作業で行われている会社がほとんどです。

当社はそんなバリ取り作業者の負担を軽減し、生産性を向上させる「バリ取り自動化」の研究を日夜続けてきましたが、当社にご相談いただくお客様のほとんどから、

  • 本当に投資に見合うのか?
  • 具体的に「投資対効果」はどのくらいなのか?

といったご質問を多くいただきます。

そこで本記事では、工業製品や鋳鉄製品の手作業バリ取りに焦点を当て、バリ取り自動化を導入した場合のリアルなROI(投資対効果)シミュレーションや回収期間について解説していきます。

この記事では、こんな疑問に回答します!

  • このまま「手作業バリ取り」を続けて問題ない?
  • 自動化の流れがきている理由は?
  • 【シミュレーション】投資対効果を計算!
  • ロボットの課題とFINESYSTEMの解決策

前提:なぜ「手作業バリ取り」に課題があるのか

これまで「最後はしっかり人の手で」とされてきたバリ取り。

熟練工による丁寧な仕上げは日本のモノづくりを支えてきましたが、現場では深刻な課題に直面しています。

少子高齢化に伴う人材不足は深刻化しており、高品質なバリ取りを担える熟練工は減少の一途をたどっていて、熟練工の引退が進む一方で、若手への技術伝承は難しく、人手不足は加速しています。

製造業における「若者の割合」が低下

上の図からもわかる通り、まず製造業における従業員数は年々、低下傾向にあります(赤縦軸)。

さらには若者の「製造業の就業割合(折れ線)」も、20年前の2002年ごろと比較して、約4%も低下しています。つまり、そもそも熟練工の“現場離れ”が加速する中、追い討ちをかけるように「次の担い手がいない」という、2つの大きな課題に直面していることがわかります。

出典:経済産業省『我が国製造業の足下の状況

人材不足だけでなく、生産面での課題も

手作業でのバリ取りには、慢性的な人手不足や熟練工の高齢化といった問題に加え、以下のような「当たり前」の課題が潜んでいます。

①:サイクルタイムに限界がある

最も大きな課題が「サイクルタイム」です。

手作業では処理速度に限界がありますから、いくら精度が高いとはいえ、後工程のボトルネックとなってしまいがちです。また自動化ロボットとは異なり「24時間稼働」も難しいため、生産量増加の足かせとなっているケースがあります。

②:品質にばらつきが出る可能性も

いくら熟練工とはいえ、その日の体調、疲労度によって多少なり「品質のばらつき」は発生してしまいます。

さらに複雑な形状や多量のバリがあるワークの場合、バリ取りにはかなりの時間と労力がかかります。長時間同じ姿勢で集中したり、重い工具を扱ったりすることで、作業者の負担は増大してしまいます。

③:会社としての「安全性・労災」リスク

バリ取り作業は、刃物や工具を扱うため常にケガのリスクが伴います。

また、バリ取りに伴う粉塵や騒音は、作業者の健康障害(腱鞘炎や塵肺症など)を引き起こす可能性があり、労災リスクも無視できません。

【今後を考える】このまま「手作業を続けた場合…」はどうなるか

ここからは実際に当社にご相談いただいた事例を参考に、「なぜ自動化を考え出したのか」、「このまま続けた場合、どういった懸念があったのか?」というご相談の一部を紹介します。

「技術・ノウハウ」が継承されない

熟練工の技術が継承されずに属人化している場合、その技術は本人の退職とともに失われてしまいます。つまり、長年培ってきた企業の技術的優位性を“まるっと失う”ことになってしまいます。

近年はいかに「少ない人数」で「安定した品質」を維持するかが製造業にとって大きなテーマになっているからこそ、今後10〜20年先の“継承”を考えると、今「自動化」を考え始めることが大切だ、と考えられる企業様が多くいらっしゃいます。

今後の「採用難」に太刀打ちできない

先ほども紹介したように、製造業における「若者の割合」は低下しています。

特に最近の若者はIT・コンピューター関連業に関心を持ちやすい傾向にあり、危険で過酷な製造業(バリ取り作業者)は、そもそも採用が難しくなってきています。

また労災事故が発生すれば、企業の社会的信用の失墜にも繋がりますし、人件費だけでなく、企業のブランドイメージに悪影響を及ぼしかねません。

そういったリスクを避けたいという想いから、作業の根幹となるバリ取りの自動化を検討される企業様が多いです。

バリ取りロボットの「投資対効果」を試算!

先のリスクも踏まえて、自動化も検討はしているものの、まずは「具体的な投資対効果を試算したい」と考えられている方も多いと思います。

ここからは「バリ取り自動化の投資対効果」について詳しく見ていきましょう。

前提:投資によって「得られる利益」について

投資対効果とは、投資した費用に対して、どれだけの利益が得られたかを測る指標です。

そしてバリ取り自動化の場合、「投資によって得られた利益」には、以下のような要素が含まれます。

  • 人件費の削減額
  • 不良品削減によるコスト削減
  • 手直し数削減額
  • 生産性向上による増益
  • 労災関連コスト削減(保険料低減など)

バリ取り自動化は初期投資が高額になりがちですが、中長期的な視点で見ると、人件費削減や不良率低減といったメリットがコストを上回り、十分に「投資する価値がある」という結論に至るケースが多く存在します。

より具体的なデータを用いて、リアルなシミュレーションを見ていきましょう。

【結論】投資費用は「2年目」で回収可能!

結論、バリ取りロボット導入による投資回収は「2年目」から可能という計算になります。

理由は、たとえば作業者2名でバリ取りを回している場合、人件費は以下になります。

360万円(仮定) × 2人 = 720万円

バリ取りロボットは1台あたりおよそ「700〜800万円」ですので、ここで既につり合いが取れてしまいます。

バリ取りロボットの費用相場についてはこちらの記事をご覧ください。

関連記事:『バリ取り作業を自動化!バリ取り機械の導入コストや具体的なメリットまで解説!

より詳細なシミュレーション

ここからは工業製品・鋳鉄部品のバリ取りを想定したモデルケースを用いて、バリ取り自動化のリアルな投資対効果と回収期間をシミュレーションします。

※あくまで特定のモデルケースに基づいた試算であり、ワーク形状、材質、現在の作業状況で異なります。

手作業:年間「900万円〜1,000万円」かかる

ここでは、中小製造業で一般的な工業製品・鋳鉄部品(例:切削加工後の機械部品)のバリ取り工程を想定したモデルケースを設定します。

  • バリ取り作業:手作業(グラインダー、ヤスリなどを使用)
  • 作業時間:1個あたり約5分
  • 作業員数:2名
  • 作業時間:8時間/日(稼働日数: 20日/月)
  • 年間人件費: 360万円 × 2人 = 720万円
  • 不良率: 5%(バリ取り不良による後工程での手直しや廃棄ロスを含む)
  • 年間生産量:約23,000個

つまり「人件費+その他のメンテナンス費用」も踏まえると、年間900万円〜1,000万円ほどで運用している企業様が多いと思います。

自動化ロボット:年間「50万円」かかる

自動化ロボットを導入する場合、年間のランニングコストは「50万円程度」となります。内訳は以下の通り。

  • 保守点検費用:約20万円~30万円
  • 工具・消耗品費用:約10万円~20万円
  • 電気代:約5万円~10万円

合計年間ランニングコスト:約40万円 ~ 65万円

そこに初期投資代が発生します。

  • 本体価格:700万円~800万円
  • 設置工事費用: 100万円~200万円
  • 初期ティーチング費用: 50万円~100万円

ランニングコスト:約40万円 ~ 65万円(小計)

合計初期投資額:約1,000万円 ~ 1,200万円

つまり初期投資額こそ発生するものの、その後の人件費やサイクルタイムによって、この初期投資はすぐに回収できてしまう計算になります。

自動化が進まないワケ:「熟練工の精度」が圧倒的だから

ここまで投資対効果が見えているのに、なぜ未だに自動化が進んでいないのでしょうか。それはこれまでのバリ取りロボットでは、熟練工が手作業で生み出す“精度”を担保できなかったからです。

製造業は「量より質」、「コスパより精度」の世界

自動車産業や航空機、医療機器をはじめ、日本のモノづくりはこれまでその「精密さ」で世界を圧倒していました。これを支えているのが“熟練工の加工技術”です。

寸分の狂いもない、わずかな削り残しもないバリ取りはこれまでロボットによる大量生産では難しいとされ、

  • そもそも自動化を考えていない
  • 以前試したけれど、精度が低くて辞めてしまった

こういった企業様も多くいらっしゃるのが現状なのです。

モノづくりの自動化に伴い、バリ取りもロボットに置き換わる時代になりました。

しかし従来のバリ取りロボットには、「空振り・えぐり」など品質面の課題が多く、最終的には作業者の手で仕上げなければならない、という大きな課題があるというわけです。

特許取得の独自技術により、「空振り・えぐりゼロ」を実現!

そこで当社が開発したのが、「熟練工レベルのバリ取り」を再現する”業界初”のエアフロート式バリ取りアタッチメントです。

そもそも熟練工がロボットに勝る理由は、“己の感覚”を作業に落としこめること。当社はバリ取りロボット最大の課題である「空振り・えぐり」をゼロにするためには、ロボットにも”感覚作業に近い動き”をさせることが重要と定義づけました。

そこで設計・開発したのが、FINESYSTEM特許技術である「独自のエアフロート機構」です。

独自エアフロート機構は、フロート力に圧縮エアを用いる機構をベース構造としつつ、軸元に「複数ボールガイド(特許技術)」を使用することで、刃先がワーク形状に素早く滑らかに追従し、機械でありながらより“感覚作業”に近いバリ取りを実現しました。

これまでバリ取りロボットは、ワーク形状にあわせて綿密なティーチングを行う必要がありましたが、独自エアフロート機構では動画のように「ここから、ここまで削る。」という最低限のティーチングを行うだけで、まるで熟練工の手首のように、工具をワーク形状に倣わせることが可能に。

その他の作業も「完全自動化」

バリ取り作業はもちろん、ロボットを利用する上で欠かせない、

  • フロート圧の変更
  • 工具(ツール)交換

これらの作業も、電空レギュレータやATC(工具自動交換システム)を用いることですべて自動化。これにより“ロボットそのものの操作”さえも人の手を一切介入させない、本当の意味での「バリ取り完全自動化」を実現させました。

当社のエアフロートシステム開発秘話については、こちらの記事に詳しくまとめました!

関連記事:『真の“バリ取り自動化”とは何か?「空振り・えぐりゼロ」を実現するバリ取り機の開発背景

金属だけでなく、樹脂も対応可能!まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください

本記事でも紹介した通り、当社は「以前導入していたけれど、諦めてしまった…」という企業様の悩みを踏まえて、今日まで研究・開発を行ってきました。そのため、

進化したロボットは気になるけど、また同じ結果にならないか心配…
自社製品のバリ取りを自動化できるのか…

といった不安を解消すべく、実際の「お客様の製品・ワーク」を利用した「事前トライ」を承っております。

実際に加工した際の品質はどうか?
サイクルタイムをどのぐらい削減できるのか?
導入時の「費用対効果」はどうか?

なども踏まえて解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。

>バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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面取り加工って何?「C面・R面・糸面取り」の違いまで詳しく解説!

「面取り加工」とは? 面取り加工は、成形後の素材の鋭い角を取り除き、滑らかなエッジにする技術です。面取りは特に、金属加工品をはじめ、木材やガラス、セラミックなど多様な材料に適用され、特に金属では後工程への影響や安全性の向上のために重要視されています。 面取り加工には、「C面取り」「R面取り」や、「糸面取り」などがあります。 ここからは、それぞれについて詳しく解説していきます。 「C面・R面・糸面取り」って何? 「C面取り」について C面取りとは、製品の角を削って45度の面を作る加工で、「面取り」と言うと、このC面取り加工のことを指すことが一般的です。 「角を取る」という目的で言えば最も簡単に実施できる面取りで、怪我の防止から品質向上までさまざまな目的で行われています。 「R面取り」について R面取りは、製品に角に丸み付ける加工で、「R加工」「ラウンド加工」とも呼ばれています。R面取りの”R”は「Radius(英語で”半径”)」を表していることからも、他の面取り加工よりも「丸みを帯びた仕上がり」となり、代表的なR面取り製品でいうと、お手持ちの「携帯電話の四つ角」も、このR面取り後の製品となります。 またR面取りは、角を滑らかに弧を描くように加工するため、手触りが良い仕上がりになりますが、その分、加工には手間と時間がかかり、他の面取り方法と比べてコストが高くなる傾向があります。 「糸面取り」について 糸面取りとは、素材の角を糸のように細く削り取る方法で、一般的には「0.1~0.3 mm」程度の削り目を目安に行います。 糸面取りでは、主に切削加工後の「微小なバリ」や「カエリ」を除去することを目的としており、主にヤスリやサンダーなどが使用されます。 また糸面取りは、加工時間が少なく済むことや、切削コストも低いため頻繁に行われますが、より大きく角を削る「R面取り」「C面取り」と比較すると、安全性はやや低くなってしまいます。 面取りを行うべき「3つ」の理由 ①:製品によるケガを防ぐため 機械加工を終えた金属・樹脂(プラスチック製品)というのは、鋭利な角や、いわゆる「バリ」が頻繁に発生します。もちろん加工直後に残ってしまっていることは、さほど問題ではありませんが、製品にバリ残しがある状態だと、製品に触れることで手や皮膚が傷ついてしまう恐れがあります。 もちろんエンドユーザーのケガにも注意を払わなければいけませんが、製品組み立てに関わる作業者のケガ防止のためにも、バリ取りや面取りは必要な作業とされているのです。 またケガを避けるためには「製品の用途や触れる部位」に応じて、面取りの度合いを調整する必要があります。たとえば「直接手で触れる部分」はわずかに丸みを持たせるだけで良い場合もありますが、顔の近くで使用される部分や子供向け、口に触れる製品ではより丸みを帯びた面取り加工を行うべきです。 ②:接触時のキズ・傷みを防ぐため ユーザーのケガ防止はもちろんですが、製品同士の接触に対する「キズ・傷みの軽減」のためにも、面取り加工は不可欠です。たとえば金属製品同士が接触してしまった際、角が尖った部分が残ったままだと、接触部に簡単にキズが入ってしまいますよね。 より強い接触であれば、角が欠けてしまったり、欠けた箇所が製品内で詰まってしまうことで、予期せぬトラブルにつながる可能性さえあります。 このようなトラブルを避けるためにも、たとえ「ユーザーが触れない製品」であっても、面取りを行っておく必要がある、というわけなのです。 ③:組み立て性能が上がり、「品質向上」につながるから 組み立て性能を向上させるためにも、面取り加工は不可欠です。 たとえばネジとネジ穴の関係を考えてみましょう。ネジは狙ったネジ穴にスムーズに刺し込めるよう、基本的には先端が細くなっています。もしネジ先が平坦になっていたら、うまく刺し込めなかったり、うまく差し込んだつもりが曲がって刺さっていたり…と、品質が落ちてしまいます。 これは「面取り加工」も同様で、組み立てを行う製品の設置面に面取りを施すことで、加工部が組み立て時のガイド役を果たし、部品がスムーズにはまり込むようになるのです。 近年「面取り自動化」が進んでいるワケ  <ロボットでのグラインダー面取り加工の様子> これまで面取り加工というのは、作業者の手によって1つひとつ手作業で行われることが一般的でした。というのも、面取りは製品の角を正確に削り取る必要があることからも、「作業者が目で確認し、手作業で面取りを行っていく。」というのが、当たり前とされてきていたからです。 しかし手作業による面取りは、高精度で確実な除去ができる反面、時間がかかる上に、作業者に大きな負担をかけるという課題があります。さらに、作業者の「熟練度」や「疲労状態」によって、品質にバラツキが生じてしまうことも、大きな課題とされてきました。 そこで近年では、上動画のような機械(ロボット)を導入し、作業効率の向上・品質の向上(バラツキ低減)を行う企業が増えてきているのです。 2025年5月更新!【新製品】面取り自動化ユニット 情報公開   当社製品エアフロートアタッチメントAF40型に取り付けるだけで、フロート式面取りユニットとして使用可能な【面取りユニット MU-001型】。 ワークのエッジにローラを押し当てつつ、エアフロートさせて面取りするため、 ロボット軌跡精度 平板ワークの反り 寸法のバラつき を吸収して、自動で一定寸法の面取り加工を可能にします。 ★さらなる高速加工を目指し、トルクアップ機構開発中! FINESYSTEMなら、面取り自動化における 導入からティーチングまで一括サポート! 面取り自動化を前向きに検討されている企業の中でも、「ロボットに熟練工レベルの仕上がりが再現できるのか不安…」といったお悩みから、導入を諦めてしまう企業様も少なくありません。 FINESYSTEMでは、ロボットを活用したバリ取りに関するあらゆる自動化で、お客様のお悩みを解決し生産性向上のお手伝いをします!「無償バリ取りトライ」も行っており、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 バリ取り自動化を検討しているが、どこに依頼すべきか分からない 自社製品に見合ったクォリティが出せるか、確認してから依頼したい 導入から保守まで全部お任せしたい 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから

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鋳造バリ取りの自動化について|従来の課題から解決策まで詳しく解説

鋳造バリとは 鋳造製品とは、金属を溶かし、特定の形状の型に流し込んで冷却・固化させることによって作られる製品です。この製造方法は、複雑な形状や大きな製品を作るのに適しており、様々な産業で利用されています。例えば、自動車の部品、機械の部品、建築資材などです。 鋳鉄(ちゅうてつ)製品のバリ取り 鋳鉄製品とは、鉄を主成分とする合金を高温で溶かし、型に流し込んで成形した製品です。鋳造過程で型合わせの不具合、型の損耗や損傷による隙間、冷却・収縮の不均一などによって、型からはみ出た部分がバリとなります。 ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り ダイキャスト製品とは、主に亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの非鉄金属の合金を高温で溶かした状態で、高速・高圧で金型に流し込んで成形した製品です。ダイキャスト製品は、鋳造法の中でも特に精密な成形が可能ですが、型合わせ不具合やかじり、成形機の選定ミスなどによってバリが発生することがあります。 ダイキャストについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト(ダイカスト)とは|鋳造との違いや製品事例も解説』 鋳鉄製品、ダイキャスト(ダイカスト)製品のバリ取り バリは意図しない突出部や余分な部分のことで、組み立て工程でのケガや、組み付け不良など、さまざまトラブルの原因となるため、鋳鉄製品もダイキャスト製品も基本的には除去が必要です。これらのバリは、工具を使った手作業や工作機械などによる機械加工によって除去します。 鋳造バリ取りが抱えてきた課題 鋳造製品というのは、型を使って成形される大きな製品が一般的で、具体的なものでいえば「自動車の車体パーツ」などが挙げられます。 鋳造製品は製品の品質を守るためにも正確なバリ取りが要求されるのに加え、金属の強度や製品形状など、そもそも「バリ取り作業が大変」という2つの課題がありました。また従来の鋳造品のバリ取りは道具こそ使用するものの、基本的には手作業で行われてきました。 これにより、バリ取り精度は作業者の技術や経験に大きく依存してしまいますし、手作業による時間効率の悪さも生産性の低下を招いていました。 そこで近年では、バリ取り作業そのものを機械(ロボット)に置き換える動きが主流となってきているのです。 ロボットの導入”だけ”では不十分 FINESYSTEMが辿りついた、独自の「バリ取り理論」 近年、鋳造バリ取り作業は、ロボット導入による自動化によって、手作業でのバリ取りから大きく効率化されるようになりました。しかしバリ取り自動化というのは、質の高いロボットの導入はもちろん、バリ取りのためのツール選定やロボットティーチング(プログラミング)など、あらゆる項目が100%理想の状態となって、ようやく手作業に勝る品質に迫りさらに効率化を実現できるのです。 例として、当社がツール選定や加工条件、ティーチング(プログラミング)を最適化することによりバリ取り品質を改善し加工時間を短縮できた事例がございます。 当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントで他社がバリ取りを自動化したお客様より、目標のバリ取り品質や加工時間を達成できないとご相談をいただきました。当社の作業者がお客様の自動バリ取り機のツール選定、加工条件、ロボットティーチングを修正しました。 このように当社のエアフロート式バリ取りアタッチメントと最適なバリ取り条件を提供することにより、加工時間を約30%短縮しながらバリ取り品質についてもお客様より合格の判断をいただくことができました。 当社では商品単体の販売だけではなく、ロボット導入から始まり、ツール選定や加工条件、ティーチング作業までをすべて一貫して提供することで、これまで難しいとされてきた「鋳造製品のバリ取り自動化」において、非常に高い精度・生産性を実現できるようになったのです。 当社のバリ取り自動化におけるこだわりについては、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。 関連記事:『「バリ取り自動化」に革命を|FINESYSTEMのバリ取りシステム開発について』 FINESYSTEMなら、バリ取り自動化における 導入からティーチングまで一括サポート! これまで鋳造製品のバリ取りをロボットで自動化するためには、ロボット設置やロボットティーチング(プログラミング)などの専門的な知識のある人材が必要とされてきました。 そのため、バリ取り自動化を前向きに検討されている企業の中でも、 自社でできるかわからない… 導入後のプログラミング(ティーチング)ができる技術者がいない… ロボットに熟練工レベルの仕上がりが再現できるのか不安… などのお悩みから、導入を諦めてしまう企業様も少なくありません。 FINESYSTEMでは、ロボットを活用したバリ取りに関するあらゆる自動化で、お客様のお悩みを解決し生産性向上のお手伝いをします!「無償バリ取りトライ」も行っており、事前にバリ取り品質をご確認いただけます。 上記のような内容でお悩みなら、ぜひ一度お問合せくださいませ! >>お問い合わせはこちらから >>バリ取り・RBハンドリングのトライのご相談はこちらから

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バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!<!--24114公開用-->

バネ機構ホルダとは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!

バネ(スプリング)機構ホルダとは? バネ(スプリング)機構ホルダとは、バネの力を利用したフロート機構を持つホルダの総称です。 そもそもバリ取りロボットにおける「ホルダ」とは、切削工具などロボットに取り付ける際に切削工具を保持するための装置で、バリ取り作業の精度と効率を高めるために重要な役割を果たします。 外力などによって切削工具がズレてしまうと、本来削りたい部位を削れなかったり、削ってはいけない部位を削ったりしてしまいます。 そのためホルダによってバリ取り工具をしっかりと固定することで、工具を安定させ、精度の高いバリ取りを実現するのです。 関連記事:『バリ取りロボットの「ホルダ」って何?役割やホルダの種類まで詳しく解説!』 バネの反発力を活かした「傾動・伸縮」が可能に! ▲バネ機構イメージ図 バネ機構の強みは、バネの力によって「傾動・伸縮」が自在に行える点です。 ロボットで熟練工の技を再現するには、ティーチングによる機械的な加工はもちろん、イレギュラーな形状バリに対しても柔軟にバリ取りする必要があります。 従来はツールの軸先を固定してしまう、いわゆる「リジッド(軸先固定)機構」が主流だったため、ワークやバリの形状にあわせて滑らかに追従することができず、人の手の動きを再現することができませんでした。 しかしバネ機構は、バリ取りツールが製品やバリの形状に合わせて傾動・伸縮するため、バリや製品形状のバラツキを吸収し、滑らかで綺麗な仕上がりになるのです。 従来型の「リジッド機構」については、下記記事で詳しく解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『リジッド機構とは?構造から特徴・課題点を詳しく解説!』 バネ機構の課題は「えぐり(削りすぎ)」の発生 上でも紹介した通り、バネ機構は「X・Y・Z」方向に動きますが、押当力(フロート力)の発生源は“バネ”であるため、バネの性質上、押し付けるほど反発力も強くなります。 つまり押し付け過ぎた部位ではバネの反発も大きく、製品まで削り込んでしまう「えぐり(削りすぎ)」が発生してしまいます。 そのため、リジッド機構よりも滑らかに加工可能になったとはいえ、複雑な箇所や仕上げは作業者の手作業を加えざるを得ず、バリ取りに人件費をかけない「ロボットによる完全自動化」は難しいと言えます。 解消するには、作業者による「ホルダー交換」が必要 とはいえ、ホルダ(バネ種類)を付け替えることで、ある程度えぐりを抑えつつ、作業者による仕上げ工数を減らすことは可能です。 一方で、結局「ホルダを交換する」という作業工数が発生してしまうのに加え、サイクルタイムが短縮されないのもバネ機構のデメリットと言えるでしょう。 FINESYSTEMは、 「えぐり」を解消するホルダ設計に着目!  当社が独自開発したエアフロート機構は、エアを用いる機構をベース構造としつつ、軸元に「複数ボールガイド(特許技術)」を使用することで、刃先がワーク形状に追従し、機械でありながらより“感覚作業”に近いバリ取りを実現しました。 圧縮エアを用いることで、バネではできなかった「反発力」を制御できるのに加え、複数ボールガイドにより「ここから、ここまで削る。」という最低限のティーチングを行うだけで、まるで熟練工の手首のように、よりなめらかな伸縮・傾動が可能に。 これにより、バネ機構よりもティーチングの少なさやサイクルタイムが向上するだけでなく、バリ取りロボット最大の課題だった「えぐり(削りすぎ)ゼロ」を実現したのです。 下記ページでは、当社が設計・開発した「独自エアフロート機構」についてより深掘りしていますので、ぜひご覧ください。 関連ページ:『バリ取り自動化』 金属だけでなく、樹脂も対応可能! まずは「事前トライ」で課題感をお聞かせください 本記事でも紹介したように、当社ではロボットによるバリ取りの「完全自動化」を掲げて日夜研究・開発を進めてきました。 その集大成である“独自のエアフロート機構(AFシリーズ)”をぜひ導入いただきたいところではありますが、実際にお客様のワークで目標のバリ取り品質を達成し、サイクルタイムを短縮させられなければ意味がありません。 そのため当社では、実際のお客様の製品・ワークを利用した「事前トライ」を承っています。本当に納得いただいた上で導入していただきたいからこそ、既に導入を検討されているお客様であっても、まずは事前トライからの実施を推奨しています。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい削減できるのか? 導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて現状の課題感に対する解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談くださいませ。 >バリ取りの事前トライはこちらから!

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バリ取り機の「ツール」について|自動化マシン導入の基礎知識を解説

バリ取り機の「ツール」について|自動化マシン導入の基礎知識を解説

ツールとは? バリ取り機の「ツール」とは、ロボットの先端につける切削パーツのことです。 実際にワークを削り取る部分ですので、切削を目的とした超硬カッターや、微細なバリを除去するヤスリ状のものまでタイプも様々です。 本記事では最終的な仕上げ加工用だけでなく、当社のバリ取りロボットに使用できるツールを例に詳しく紹介していきます。 ツールの種類 用途にもよりますがツールの種類はメジャーなものだけでも「10種類以上」あります。 ここからは用途別に、具体的には「湯口切断」「荒加工」「仕上げ加工」の3用途で使われる主なツールとその特徴について解説します。 1. 「切断」ツール 「切断ツール」は湯口部分の切断、つまり鋳造直後の“最も大きなバリ”を除去するためのツールで、ダイヤモンドディスクや切断砥石などの「大型工具」であることが特徴です。 また湯口切断はワークそのものをばっさりカットするわけですから、ツールそのものの切れ味に加えて、高いトルクも必要となります。 この辺りは下記記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。 関連記事:『鋳造・鋳鉄製品の「切断ツール」について|種類からワーク別の推奨製品まで紹介』 2. 「荒加工」ツール 荒加工ツールは、切断したワークをある程度整える、いわば切断と仕上げの“中間”を担うツールです。 こちらは「切る」というよりも仕上げに向けて「削り整える」のが目的ですので、エンドミルのような切削向きのツールが使用されます。 またこちらも切断と同様にある程度のトルクがないと“削り残し”が起こってしまうので注意が必要です。 詳しくは下記記事をご覧ください。 関連記事:『ダイキャスト切削も自動化!?鋳造製品の「粗加工」に必要なツールを解説』 3. 「仕上げ加工」ツール 仕上げ加工ツールは、微細なバリの撤去や面取り(R面、C面、系面取り)加工で使用されます。ツールは切削・研削向きの超硬ロータリーバーや砥石、場合によってはベルトサンダーなどが該当します。 またワークサイズにもよりますが、仕上げ加工は“ミリ単位の精度”が必要になりますから、たとえば一口にロータリーバーといっても、その形状やサイズはさまざまです。 ただワークや素材によって最適なツール形状は異なるため、これらすべてを揃える必要はありません。 仕上げ用ツールの詳しい説明や選定方法については、下記記事をご覧ください。 関連記事:『ツールの種類で“仕上げ精度”も変わる!「バリ取り自動化用ツール」について解説』 ◯ バリ取りツール早見表 湯口切断 粗加工 仕上げ加工 ダイヤモンドディスク 切断砥石 チップソー など エンドミル ドリル など 超硬ロータリーバー 砥石 など 【Point】 高トルクのホルダが必要 【Point】 高トルクのホルダが必要 【Point】 同名ツールでも型が豊富 「削り残し・えぐり」を防ぐ ホルダの柔軟性が必要 ツールは“消耗品” バリ取りツールは「消耗品」ですので、定期的な交換コストが発生します。 消耗頻度は「導入後」しかわからない バリ取りツールの消耗具合は、運用してみないことには分かりません。 というのも、バリ取り機は日中稼働し続けることがほとんどですから、たとえ同じようなワークを扱う他社事例であっても、1日、延いては1ヶ月スパンで見てみると、その生産量の差は大きなものになります。 また運用していく上で、効率的な切削方法やティーチングも見つかっていくため、一概に消耗頻度を算出できないというのが結論なのです。 だからこそ導入前には“必ず”事前トライを通して、 そもそも自社ワーク(形状・サイズ・材質)も対応可能か 目的とするバリ取り品質が得られるのか を詳しく確認しておくことが大切なのです。 バリ取り機本体の「導入コスト」については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。 関連記事:『バリ取り作業を自動化!バリ取り機械の導入コストや具体的なメリットまで解説!』 まずは「バリ取りトライ」をお試しください! 当社は「以前導入していたけれど、諦めてしまった…」という企業様の悩みを踏まえて、今日まで研究・開発を行ってきました。そのため、 進化したロボットは気になるけど、また同じ結果にならないか心配… 自社製品のバリ取りを自動化できるのか… といった不安を解消すべく、実際の「お客様の製品・ワーク」を利用した「事前トライ」を承っております。 実際に加工した際の品質はどうか? サイクルタイムをどのぐらい短縮できるのか?導入時の「費用対効果」はどうか? なども踏まえて解決策をご提案いたしますので、まずはお気軽に事前トライにてご相談ください。 >バリ取りトライのお申し込みはこちらから!

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